瑞牆の「隠し金探し」(5.11c)で見つけたもの

瑞牆で「隠し金探し」(5.11c)を登りました。
1987年に拓かれたルートで、不動沢を代表するルートのひとつです。
ルート名の由来は3p目の途中にある水晶の詰まった穴と言われてますが(写真)、この穴に隠されているモノを探しに行きました。



アプローチは簡単で、特に問題になりません。
とりつきも明瞭。小さいけどハングを超える迫力ある滝と、ちょっとしたゴルジュから美しい淵が続き、特別な場所という感じがします。登山道がすぐ対岸にあるはずなのに山奥にいる感覚です。

南の島で猫さんと過ごす僕とは違って、しっかり花崗岩を登りこんでいるチッペが核心の1pを担当です。
グレードは当初5.11aと言われていましたが、今では5.11cでも厳しい部類のようです。チッペが先日登った「トワイライト」が5.11cだということを考えるとオンサイトできる可能性はかなり低いでしょう。

気合十分、スタートのハンドクラックをスムーズに登っています。
クラックが途切れて左にトラバース(写真)。傾斜は緩く、スタンスも十分あるのでこの辺りは問題ないでしょう。

PB070301.jpg

ここからの途切れ途切れの甘いクラックが核心でしょう。
ゆっくりと、だけど確実に高度を上げるチッペの集中力と緊張感がロープを通じて伝わってきます。
「ガンバ!ガンバ!」とビレイする気持ちをロープに込めました。
何回か落ちそうになりながらも気合でねじ伏せ、いよいよ最終局面。

人は強い心と弱い心を持っていますが、チッペはどっちの心も極端に発露します。
凄い精神力で壁に立ち向かうこともあれば、どうしようもなく勇気が出ないこともあります。
時間との勝負になるような本チャンやマルチピッチで、チッペの弱い心が出現してしまうと敗退に追い込まれる可能性もあります。先日のスコーミッシュでも5.6のランナウトで動けなくなってしまいました。
そんなチッペの弱い心に対する不満を常に抱えたまま一緒にクライミングを積み重ねてきましたが、これからもっと高度なクライミングを行うためには強い心と弱い心のバランスをとる必要があると感じています。

1p目の終了点まであと数メートル。もうプロテクションはとれません。
オンサイトできるかもしれない興奮、絶対に落ちたくない緊張、ランナウトの恐怖もあったと思います。
そういう気持ちを全部混ぜたような叫び声が不動沢に響きました。

「うおー!絶対に登る!」

終了点の目の前で最後のダイクへの立ちこみ。
ボルトは、はるか足の下。
地面からホールドまでは見えないけど、チッペがギリギリのことをやっているのは痛いほど伝わってきます。
そして完登。

PB070322.jpg

初めてビレイをしていて泣きそうになりました。
本当によく頑張ったね。偉かったね。

2p目(5.10c)。僕がリード。
ポケットやダイクでのマントルの繰り返し。ランナウトのほどよい緊張感。岩の海で波を乗り越えるように爽快でした。
最後の凹角で非常に苦労しました。たぶん僕はかなり難しく登ってしまったんだと思います。まだまだ修行が足りません。

3p目(5.10a)。チッペリード。
10m以上のランナウトは当たり前。弱い心のチッペでは何時間かかっても登ることは不可能なピッチでしたが途切れることなくロープが伸びます。

「ああ、チッペはこのルートで何かを見つけることができたんだな…」

僕も満ち足りた気持ちで下降しました。

PB070356.jpg

60mシングルで4回。木とラペルステーションで快適に降りられます。

中途半端に時間が余ったので移動してボルダリング。

PB070372.jpg

「ナーガ」(1級)と「阿修羅」(初段)を登りました。

さて、「隠し金探し」の穴で見つけたもの。
色々ありました。
チッペよりもっと心が弱い僕だけど、この冬は自分への挑戦をします。
どうして僕たちは山に登るのか。その問いに明確に答えることは難しいけど、答えの一部は「隠し金探し」の穴に隠されていました。

さあ、やったるでえ!
おらっちガンバ!
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