シン・沢屋交流会で「沢におけるインシデント報告」について発表した
週末は初めて「シン・沢屋交流会」に参加させていただきました。
初日の横沢も、皆さんの貴重な発表も、懇親会も、翌日のキャニオニングもとても楽しかったです!

僕は「沢におけるインシデント報告について考える〜医療業界・航空業界の視点から」というタイトルで発表させていただきました。
先シーズンたまたま遭遇した沢の事故で、関係者から「沢での事故は今後に活かされるのか?」という内容の連絡をいただいていました。
残念ながら僕は「いいえ」と答えざるを得ませんでした。
そして「あ、これは僕のやるべき仕事だな」って感じました。
医療業界や航空業界は安全施策が進んでいます。
これらの業界を参考に山でも何か安全施策を進めることはできないか、と考えました。
そこで思いついたのが「インシデント報告」です。
ハインリッヒの法則が山でも適応されるとすれば、1件の重大事故の背景に300件の軽微なミスなどが存在するはずです。医療業界でも航空業界でもこのような軽微なミスをいかに少なくするかということに注力しています。
しかしながら、山では重大事故が生じれば報告書が出るし警察などの統計にも反映されるものの、軽微なミスが取り上げられることはほとんどありません。まして、それを集計・解析し広く公表するようなシステムはほとんど無いように思います。

そんなような報告をして、一応、参加者の理解は得られたように思います。
そこで、今後はgoogleフォームなどで簡単に回答できる報告システムを作成し、まずはシン・沢屋交流会内で運用してみようと考えています。
うまくいきそうなら、広く展開して、データを集積し、何らかの媒体を通じて公表していく感じになるかと思います。

ここで1番のハードルになりそうなのが、山や沢の文化的背景です。
「クライミングは反社会的活動」というのが一定のコンセンサスを得られる世界ですから、社会的に認知されるとか、他人の安全とか、そんなの関係ねー!って山屋も多いでしょう。僕自身も半分はそんな感じの考えです。でも、一方で、社会に認められ、文化的に成熟していった方が、未来の楽しい山ライフに繋がるのではないか、とも感じます。
それと、もう一つ危惧するのは、自分のミスをさらけ出したくない、また責任追及が怖い、という考え方です。
これは医療業界でも度々問題になることですが、「インシデント報告を挙げることは推奨されること」という意識をみんなが持つ必要があります。「自分の報告が皆の役に立つ」という意識で報告していただけることを願っています。

そんなこんなで写真は初日の横沢です。
しょぼい沢かと思ったらちゃんとシャワークライミングを楽しめる良い沢でした。
舐めてると痛い目に合います。

あとはキャニオニングの写真たち。
とても楽しい経験でした。

キャニオニングを体験することで、日本の沢文化はとても成熟している部分もあるし、非合理的な部分もあると感じました。
広い視野で様々な技術を取り組むことで、さらに素晴らしい遡行につながるのだと思います。
これは「インシデント報告」も同様です。

最後は不動滝の空中懸垂で終了。
ドラマチックで素晴らしいルートでした!

お会いした皆様、ありがとうございました!
またよろしくお願いします!
初日の横沢も、皆さんの貴重な発表も、懇親会も、翌日のキャニオニングもとても楽しかったです!

僕は「沢におけるインシデント報告について考える〜医療業界・航空業界の視点から」というタイトルで発表させていただきました。
先シーズンたまたま遭遇した沢の事故で、関係者から「沢での事故は今後に活かされるのか?」という内容の連絡をいただいていました。
残念ながら僕は「いいえ」と答えざるを得ませんでした。
そして「あ、これは僕のやるべき仕事だな」って感じました。
医療業界や航空業界は安全施策が進んでいます。
これらの業界を参考に山でも何か安全施策を進めることはできないか、と考えました。
そこで思いついたのが「インシデント報告」です。
ハインリッヒの法則が山でも適応されるとすれば、1件の重大事故の背景に300件の軽微なミスなどが存在するはずです。医療業界でも航空業界でもこのような軽微なミスをいかに少なくするかということに注力しています。
しかしながら、山では重大事故が生じれば報告書が出るし警察などの統計にも反映されるものの、軽微なミスが取り上げられることはほとんどありません。まして、それを集計・解析し広く公表するようなシステムはほとんど無いように思います。

そんなような報告をして、一応、参加者の理解は得られたように思います。
そこで、今後はgoogleフォームなどで簡単に回答できる報告システムを作成し、まずはシン・沢屋交流会内で運用してみようと考えています。
うまくいきそうなら、広く展開して、データを集積し、何らかの媒体を通じて公表していく感じになるかと思います。

ここで1番のハードルになりそうなのが、山や沢の文化的背景です。
「クライミングは反社会的活動」というのが一定のコンセンサスを得られる世界ですから、社会的に認知されるとか、他人の安全とか、そんなの関係ねー!って山屋も多いでしょう。僕自身も半分はそんな感じの考えです。でも、一方で、社会に認められ、文化的に成熟していった方が、未来の楽しい山ライフに繋がるのではないか、とも感じます。
それと、もう一つ危惧するのは、自分のミスをさらけ出したくない、また責任追及が怖い、という考え方です。
これは医療業界でも度々問題になることですが、「インシデント報告を挙げることは推奨されること」という意識をみんなが持つ必要があります。「自分の報告が皆の役に立つ」という意識で報告していただけることを願っています。

そんなこんなで写真は初日の横沢です。
しょぼい沢かと思ったらちゃんとシャワークライミングを楽しめる良い沢でした。
舐めてると痛い目に合います。

あとはキャニオニングの写真たち。
とても楽しい経験でした。

キャニオニングを体験することで、日本の沢文化はとても成熟している部分もあるし、非合理的な部分もあると感じました。
広い視野で様々な技術を取り組むことで、さらに素晴らしい遡行につながるのだと思います。
これは「インシデント報告」も同様です。

最後は不動滝の空中懸垂で終了。
ドラマチックで素晴らしいルートでした!

お会いした皆様、ありがとうございました!
またよろしくお願いします!
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