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奥多摩から武蔵五日市へトレイルラン

4時に起床にして目的の沢に向かって関越道を走るが、どうも雨脚が強まっている。
高速道路で運転していると概して雨は強く感じるものだけど、三芳パーキングエリアに車を停めても、やっぱり本格的に降っている。
天気予報は絶望的。
大雨注意報が出ていて30mm/h降ってる地域のゴルジュには流石に入れない。

その日は諦めて帰宅し、2度寝してから街デート。
翌日も雨模様だけど、2日連続、休日を街で過ごすわけにもいかないので、トレランすることにした。

ちょっと普段と雰囲気を変えて、電車を使った山行を計画。
そんなに無理なく電車ならではの縦走的なラインを探すと、奥多摩駅と武蔵五日市駅を繋ぐのが良さそうだ。
最後に温泉に入れるのも最高。
コースタイムは8時間弱。始発で奥多摩駅に行き、4時間で走れば、温泉に入って13時半のバスに間に合う。

イギリスで使っていたトレランシューズは履きつぶしてしまったので、今回は新しシューズをおろした。
hokaoneoneのスピードゴート最新版のゴアバージョン。
噂通りふわふわでロードで走りたい感じではないけど、長時間行動には良さそう。
ま、今日はたった4時間だけど。



奥多摩駅に8時半頃到着。
雨だけど、それなりに登山者はいる。晴れの日はどんだけいるんだろう。
ランナーもちらほら。

まずは愛宕山へ。急な石段でいきなり心臓が爆発しそうになる。
でも、それがアップになって、残りの行程は強度を上げずに進めた。

走り出しちゃえば雨も気にならないし、よく整備された登山道は、時々水たまりはあるものの、概ね快適に走れる。
むしろ涼しくて、晴れてるよりも良かったと思う。

そして、なんとルート中の最高地点の大岳山では雲が切れて景色も楽しめた。

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登りでは、どうしてもチッペと差があるので、僕にとってはちょっと物足りないペースになってしまう。
ところが下りでは一転、チッペは物凄い速さで転がるように走る。
動体視力測定ゲームみたいだな、とか考えながら必死についていく。

機能性シューズのおかげで脚も元気。
最近は沢シューズで山道を歩いていたので、それと比べると超快適だ。
驚くのはゴアの性能。雨の中、ぐちゃぐちゃの道を走っているのに、靴の中がびちょびちょになることはなかった(湿りはした)。

予定通り12時半頃、瀬音の湯に到着。

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山の中のひっそりとした施設を想像していたんだけどトンデモナイ。
観光客でごった返す近代的なスーパー銭湯でした。900円/人だし。

バスで武蔵五日市駅まで移動して、電車で帰宅。

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16時オープンの近所の焼肉屋で乾杯しましたとさ。

公共交通機関を利用した登山は運転の負担が無いし、山を越えられるのが魅力的。
ただし、着替えを持って登らないといけないのがちょっと面倒かな。

さて、そろそろ梅雨明けしてくれないと困っちゃうよー。
太平洋高気圧がんば!
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あえて一泊、仙ノ倉谷西ゼン

4連休、天気悪いですね。
狙ってた沢にも行けないので、軽めの沢でストレス解消しましょう。
ってことで、仙ノ倉谷西ゼンをあえて1泊で登ってきました。



荷物は下山路にデポしたいので、入渓点周辺で幕営適地を探しました。
上流にはあんまり良い物件は無くて、ちょっと下流の小さなスペースを無理やり整地。

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スペースは小さくても、火を熾して、酒と食料を並べれば、そこは無限に広がるスペシャル空間。どんな高級ホテルもレストランもかないません。

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遡行は空身なので、ここぞとばかりに食材歩荷。

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牛肉、帆立貝、餅、、、
色々あったけど、特に、鰻が良かったね。
テンション鰻!(テンションがウナギのぼりに上がってます!の略)

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でも、一番嬉しいのは、チッペが愉しそうだったことです。
釣れなかったことを紛らわすための空元気だったかもしれませんが…。
次は釣りも頑張ろうね。

さて、翌日は雨も強まる予報なので5時頃から行動開始。
しばらくは単調なゴーロ歩き。

東ゼン出合いからいきなり綺麗なスラブ滝。
一目見て、こりゃー無理っしょって感じ。
でも、ガイドブック的には普通に登るっぽい。
ええー。こんなの登れるのかー?

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フリクションもイマイチだったけど、ギリギリ登れました。どの一歩もギリギリ。
今回はウェットスーツも着てないので濡れたくない一心で登りました。
けど、この滝、普通の人は普通に登れるの?
ますます滝登攀力に自信を持てなくなったきました。フェルトだと効くの?

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その後は広大なスラブをひたすら登ります。
1個目の滝を登れた人なら、なんの不安もなく快適に登れるはず。
特に、第2スラブはフリクションも良くて最高!
雨の日にスコーミッシュで登ったマルチを思い出しました。

小さめな滝をいくつか登ると、源頭の雰囲気になって、水が枯れて、そのまま詰め。
密なマガリダケの草原だけど、水の通り道だけは生えてなくて通路のようになっていて進めます。
ただし、高度を上げるに従って水の通り道も無くなって、無理やり掻き分け掻き分け進むことに。
我慢しながら進むと、池塘の広場にひょっこり出て終了。詰めに1時間近くかかりました。

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下山は快適な登山道。
だけど、雨でドロドロで沢靴では何回もずっこけました。
スラブ登攀中にずっこけなくてよかった。

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途中でデポした荷物を拾って、下山。

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イマイチな天気だったけど、焚火も遡行も楽しめました。
さて、4連休もあと2日。
雨だけどもう1本、沢いってきます!

厳しかったよ万太郎谷井戸小屋沢

大学の後輩とゴルジュ練をするつもりだった日曜日。
前夜21時過ぎ、後輩から連絡があって「山岳会の救助サポートが入ってしまって行けません」と。

「それならしょうがないねー。」
「2人でゴルジュ練は今更って感じだし、天気の良さそうな上越方面でどっか登ろうかー。」
ガイドブックをパラパラめくる僕とチッペ。
「『登攀要素が強く充実度満点』だってー。高速ICからも近いし、入渓もすぐだし、下山も楽そうだし、ここでいーんじゃない?」

ってことで、なんとなく目についた「井戸小屋沢左俣」に行くことだけ決めて就寝。
翌朝、4時過ぎに自宅出発。
途中のコンビニで遡行図をコピー。

7時前に駐車場着。
いい天気だ!

「ロープどうする?」
「うーん、15mのフローティングロープ?それか6mm30m?」
「一応、30mにしとこっか。」
「どうせ打たないけどハーケンも持つかー。」

ウェットスーツ着て、ハーネスに僅かなギアをぶら下げて、トレランザックにお菓子とロープだけ入れて出発。



万太郎谷は2回目だけど、やっぱり超美渓。

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きゃっきゃウフフ言いながら写真を撮り合う。

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僕は、沢は結構得意だと思っていた。
泳ぐのは好きだし、体力はそれなりにあるし、クライミングもまあまあできる。
通常は高巻くような滝もいくつも突破してきた。

だから、ガイドブックで「中級」と紹介される沢の滝の突破に難儀するなんて全く思っていなかった。

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とりあえず井戸小屋沢に合流するまでは問題なし。
その後もしばらくは、ちょっとした滝登りなんかを楽しみながら普通に遡行。

最初の核心は、小障子沢と出合った後の3m滝の連続だ。
遡行図で3mCSと書かれた滝だと思う。
僕は荷物を背負ったままフリーソロで突破。チッペの荷物を荷揚げし、チッペもフリーソロで登ってもらう。その間に、僕は次の滝を登るがこれがハングしていて緊張する。たった3mぐらいだけど、釜は無く、落ちるわけにはいかない。ハーケンを打つことも考えたが、ま、いーや、とボルダームーブで強引に突破。ここは上からチッペをビレー。

「結構悪い滝だったねー」とか話しながら進む。
二股までは問題なし。

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左俣に入ってからが核心らしいが、さっきの3mCSよりも難しいのだろうか?
でも、あの難易度で「中級」のはずがないので、巻道があったり、残置A0とかで簡単に突破できるようになってるんでしょう。

左俣に入ると、難しい滝が連続するものの、どんどんフリーソロで超えていく。
なんて考えながら進むと3段30m大滝。
これは簡単には登れない。遡行図の通り、左から巻くことにした。

左から出合う涸沢との間の尾根にある大岩の基部を登るが、傾斜があって怖い。
しかし、ロープはザックの中にあって、この状態では出せない。しょうがないから、僕だけ上部の灌木帯まで登って、ロープをFIXし、チッペまで垂らした。
すでに大滝の落ち口よりは高いが、30mロープでは降りられそうにないので、右にトラバースして、途中の木から斜め懸垂でギリギリ沢床へ到達。
ふー。こりゃあ、ちゃんとロープ出して登るべきだったと反省。そして30mでは短い。

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見上げると、細いトイ状にいくつもの垂直な滝が流れている。
ここからが核心らしい。
どの滝も5m程度と小さいが、ヌメリが激しくて登れない!
「遡行図上で登ることになっているのに登れない」なんて経験は初めてだ。

もちろん、エイドとかハンマー投げとか色々やれば何とかなるんだろうけど、そんなつもりで来ていない。
前日にガイドブックをパラパラめくって決めた沢。
僕らはお散歩気分で来ているのだ。

そうは言っても側壁も登れないので、目の前の滝を登るしかない。
ある時はショルダーで、ある時は側壁の草付きをバイルで、ある時はスタンスを磨きながら、なんとか突破。

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こんな小さな滝でも苦労する。

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それでも一度もハーケンは打たずに、全てフリーで突破(ショルダーはエイド?)。

詰めは短いとガイドブックには書かれていた気がするが、シャクナゲとハイマツのmix藪漕ぎを1時間ほど。
良い思い出が全て藪漕ぎでリセットされて終了。

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はい、お疲れ様でした。
登山道を2時間ほどで駐車場着19時頃。
お散歩のつもりが充実の12時間行動でした。

今回はネット上の記録も読まなかったし、ガイドブックも斜め読みしただけで内容はほとんど覚えていませんでした。
だから、オンサイトの楽しみを味わうことができました。
そして、今回の山行で一番驚いたのは、残置物が一切無いこと。
「どうせ、いざとなれば残置A0でしょ?」なんて考えていたのが恥ずかしいです。
残置物がなかったおかげで、より初登者に近い条件で登ることができて、ますます楽しくなりました。

有名な沢でも、もう少し真剣に覚悟を持って取り組むべきでした。
そして、自分の滝登攀力は高くないことを思い知りました。

さて、いよいよ夏本番。
今年はちょっと大きめなところも狙ってるので楽しみ!




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