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「スプラッシュ」への道ー前編ー

これまで、1つのルートに何週間も連続して挑戦したことは無かった。
多くても2週間、10便程度だ。裏を返せば、これぐらいで登れそうなルートにしか挑戦してこなかった。
いつも心の中では「通えば5.14も登れる」と呟いているのだが、そういうグレードのルートに取り組まないのは、「重要なのは『強さ』であって、難しいルートを登ったという『実績』ではない」と考えているからだ。

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しかし、留学中にマラソンに打ち込んだことで少し考え方が変わった。
マラソンはレースで目標タイムを達成するために日々トレーニングを積む。トレーニング成果の証明はものすごく単純で、42.195kmを走るだけだ。
「走ろうと思えば走れる」「重要なのは『キャパシティー』であって『タイム』ではない」とは絶対に言えない。レースでタイムを出すこと以外にトレーニングが報われることはない。その距離を目標タイムで走るシミュレーションを365日、来る日も来る日も繰り返す。享楽的に手軽なルートを登ることとは対照的で、禁欲的な生活の結果がタイムとして現れるのだ。やっている行為は非常に単純なのにも関わらず、求められるモノは深く複雑で、それが魅力的に感じた。

スポーツクライミングにおいても難しいルートに挑戦するのは、マラソンと同じようなモノなのかも知れない。
つまり、目標ルートを決めて、その目標達成のために日々のトレーニングを積み重ね、何度でもシミュレーションを行い、「目標達成」のために合理的なプロセスを踏む。

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選んだルートは「スプラッシュ」(5.13c)。
ルートの詳細やこのルートへの想いは、これまでにも書いたし、完登した時に改めて気合いを入れて書きたいのでここでは割愛。
ここからは時系列で自分と「スプラッシュ」とその周辺について記す。

2019/12/27
城ヶ崎へ。すでに夕方なのでシーサイドには降りず、ボルダーのみで終了。

2019/12/28(day1)
シーサイド1番乗り(その後、毎回ほぼ1番のり)。スプラッシュには既にヌンチャクがかかっている。びちょびちょに濡れているが、気にせず各駅停車でムーブ探り。リップへのデッドは簡単に解決。直後のトラバースはキャンパで解決。しかし左足が上がらず先に進めない。
そうこうしているうちにヌンチャクの持ち主のイーチャンさんとロッシーさん登場。イーチャンさんは全ての装備がミレーで、ミレーにスポンサードされている超強クライマーだと思った。「スプラッシュ」のムーブも洗練されており、羨望の眼差しで眺めていた。

2019/12/29(day2)
イーチャンさんとロッシーさんのムーブを盗みまくるも、カンテが取れず。股間節か?

2020/12/30
雨でレスト。城ヶ崎観光。けっこう楽しい。

2019/12/31(day4)
初めてカンテが取れて、下部革新を突破。しかし上部核心が思いの外難しい。ヒールが効かない。無理やりトップアウト。終了点からの眺めは素晴らしかった。下からここまで辿り着いた時、この景色はどのように映るのか。

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2020/1/1
実家

2020/1/2(day5)
ヒロと横井さんと。僕は購入する時間が無かった(正月で店が開いてない)ので、ヒロにヒールの効くシューズを持ってきてもらった。そしたら上部核心は普通にできる。これで登れるイメージが湧いてきた。シューズは売ってもらった。

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2020/1/3(day6)
部分練習を中心に。全体像が掴めてきた。5.11c→初段(下部核心)→レスト→1級(上部核心)→5.10aって感じだろう。キャンパでこなしていた下部核心の手のトラバースを見直し。ちゃんと足を決めれば大分楽なことがわかった。

2020/1/4(day7)
ワンテン!下部核心最後のカンテどりでフォールし、その後、下部核心途中の右手ガバから終了点まで落ちずに登れた。
気分転換にクラック。「サイクロン」(5.11c)フラッシュ。「生きのいいやつ」(5.10a)フラッシュ。
2020/1/5(day8)
疲労が溜まってきた。シーサイドで事故もあり、モチベーションも下がり気味。

2020/1/6(day9)
シーサイドには降りたものの、疲労がありレスト。

2020/1/7(day10)
レスト明けで、調子は悪くなさそう。本気トライの動画撮影開始。しかしカンテに届かず。

2020/1/8
家でレスト。

2020/1/9
濡れてそうなのでボルダー。翌日への刺激入れ程度。

2020/1/10(day11)
本気で狙いにいった。しかし、やはりカンテに届かず。小さな進展を探してモチベーションを維持する。

2020/1/11(day12)
夜には18人の宴会があり、そのメンバーがシーサイドなので非常に混雑。スプラッシュは暑くて進展せず。

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2020/1/12(day13)
TKDと。宴会後なのでパフォーマンスは発揮できず。下部核心の手のトラバースを見直した。ヒールを駆使することで全てのムーブにシェイクを入れられるようになった。

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2020/1/13
TKDと。下部核心リップの左足を見直した。1cm右へ。右手はガバの左端。これでカンテ取りの自信がついた。

2020/1/19(day14)
前回の見直しの成果があり、下から繋げて初めてカンテ取り成功。しかし、足の踏み替えでフォール。

2020/1/25(day15)
シューズを新品にした。初めて下部核心を突破し、上部核心まで繋げられた。それも2回連続。実質あと1手。

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「前編」はここまでです。
2月にはニセコスキーも予定していたけど、キャンセル。
これによりあと6日以上はシーサイドに通えそうです。
次回のブログが「完結編」として記せるように頑張ります!
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城ヶ崎でボルダリング

年末年始は城ヶ崎で過ごしました。

狙いは「スプラッシュ」(5.13c)です。
シーサイド最難かつ最奥に位置するラスボス的存在。
10年前に城ヶ崎に通い始めた頃から憧れていた課題。
「虎の穴」(5.13a)をRPした後に少し触ったことがあるけど、その時は完全に跳ね返されました。
今シーズンは本腰を入れて戦う覚悟です。

なのですが、今日はボルダリングのこと。

まずは近くのジャクソンボルダーへ。
日本でのクライミングは1年ぶりです。ワクワクしますね。

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まずは簡単そうに見えた「馬の魂」(1級)にトライ。アンダーを使った3級?は簡単に登れたけど、1級は案外難しくてあーだこーだまごまごしてしまいました。

次は本命の「山椒魚」(初段)
ホールドは明確なのだけど、ムーブはよくわからない。ってことで右手は薄カチで足はハング下の状態からジャンプして左手ガバカチへ。1回目は失敗(上の写真参照)したけど2回目で成功。あとで他の人の動画を見ると、僕のムーブがどれだけ洗練されていないかがよくわかりました。ま、登れれば何でもよし。

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この後は「富戸の春」(初段)にトライ。左手のカンテ取りが難しかったけど、右手の持ち方のコツがわかったら登れました。


別の日には「モンスターマン」(初段)にトライしましたが登れず。

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これはジャクソンボルダーとは格が違いますね。気軽に登らせてくれる課題ではありませんでした。この時は自分も岩も悪いコンディションだったので、次はしっかり狙っていきたいです。

最後に「文殊」(初段)。どう見ても簡単そうだと思ったら、思った通り楽々オンサイトできました。

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城ヶ崎ボルダーに打ち込むことはあまり無さそうだけど、シーサイドで登れない時にはまたトライしにきます。
特に「モンスターマン」は登りたい課題リストに追加です!
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