まさか今の自分が80分を切れるとは思っていませんでした。

ランニングを始めたのが今年の2月。
初フルマラソンが5月。サブスリーを目指すも地獄の苦しみで3時間9分。
次がハーフで7月。キロ4分ペースを狙ったもののちょっと足りずに1時間24分58秒。
そして今日。
最低目標はPB。できれば1時間23分台。あばよくば22分台。というのが僕の目標でした。
ペースは3分55秒/kmぐらいの設定。
チッペが2週間前にやってきてからは、チッペに持ってきてもらったガーミンコーチとターサーさん(靴)を相棒に、最終調整をしました。

上の写真がターサーさん。
ベルファストではレース用のシューズは見つけられなかったので、asicsターサージール6をチッペに買ってきてもらいました。実際に履くと、やはりスピードを上げた時の気持ち良さが素晴らしいです。
流行りの厚底スピードシューズも履いてみたいけど、山で走ることを考えれば、ああいう道具に走らされるヤツではなく、自らの足腰を鍛えてナンボかなってことで、薄底にはこだわりたいです。ターサー廃番の噂があるので悲しいです。
質は維持したまま、徐々に練習量を減らし、前日は完全レスト。
ガーミンコーチにもピーキングばっちりです、のお墨付きをいただきました。
そして今日が当日。
5時起床。雨予報だけど、まだ降っていない。
前日に買ったパンを食べながらゼッケンなどを用意。

出走2時間前にバナナを2本食べて、7時45分に自宅出発。
スタート地点の公園までゆっくり歩いて20分。
会場のトイレに並ぶ。その間にカフェイン125mg摂取。
靴をターサーに履き替え、上着を脱いで、荷物を預ける。
少し体をほぐして、出走15分前、チッペと別れてそれぞれのスタート位置へ。
念のためゴミ袋ポンチョも用意していたが使用せず。
On your mark
9時、出走。
1キロ、3分49秒。
2キロ、3分50秒。
予定よりほんの少しだけ速いペース。
ただ、とても遅く感じる。
7月、8月の北アイルランドは日も長いし涼しくて走りやすい。
月間走行距離は200〜250kmぐらいだけど、質はけっこう良かったんだと思う。
レースペースより速い練習を心がけ、3分45秒/kmで8キロぐらいはこなせるようになった。3分30秒でも3キロなら普通にいける。1000m×5のインターバルは3分20秒台まで上がった。キロ5分以上のゆっくりジョグは一切行っていない。その暇があればクライミングジムに行った。ストレッチはクライミング用にやっていたのに加えて股関節メニューを増やした。だいたい16キロ走る日が多かったけど、アベレージで4分20秒より遅い日は無い。ポイント練の後のジョグも4分30秒以内のペースで走った。
レース3週間前から量は減らしたものの、スピードは維持した。3分20秒で2000m走った後、3分55秒のレースペースで回復していくのを感じた時、僕にとって3分55秒はレースペースではなくジョグペースになった。
さて、レース。
3キロ、3分45秒。
4キロ、3分45秒。
遅い。もっとあげたい。
5キロ、3分37秒。
まだあがる。
6キロ、3分35秒。
ふと、我に帰った。
35秒??
こんなペースで5キロも走ったことない。
あと15キロあるんだぞ?行けるのか?
前回のハーフでは、その前の地獄のフルの記憶があったので脚をセーブした。
でも、今はハーフなら最後まで脚を残せる自信がある。そういう練習をしてきたんだから。
…突っ込もう!
10キロ通過、37分25秒。
ここで「まだ半分」と思うのか「もう半分」と思えるのか。
完全に「もう半分」だった!
前からは徐々に選手が落ち始めてくる。一人ずつ捉え、前の集団を追っていく。
前の集団に付いては、「もっと前に行こう!」と集団から1人離れ、前を追う。
最高に気持ちが良い!
15キロ通過、56分09秒。
流石にきつくなってきたけど、もう、スピードを落とす理由は何もない。
崩れそうになるフォームを立て直し、落ち着いて自分に問いかける。
「あと6キロ、行けるな?」
「行ける。一瞬で終わるよ。」
「苦しいのはたった20分。ここで頑張らなければ何日間も苦しいだろ?」
しかし、苦しいことに変わりは無い。
19キロ、3分53秒。
20キロ、3分52秒。
ついに50秒を切れなくなり、何人かの選手に抜かされた。
そのうちの1人が抜きながら言った。
「Keep going! 80分切れるぞ!頑張れ!」
最後の力を振り絞り、必死で体を前に運ぶ。
フェニッシュ地点の電光掲示板は19分台を示していた。
もう、なりふり構わず、頭を振りながらゴール。電光掲示板で1時間19分50秒台。

約5000人中、65位でのフェニッシュでした。
ちょい後ろからスタートしたのでネットタイムでの順位は少し上がると思います。

※ガーミンコーチはちょっと誤差があったようです。
ゴール後に僕を励ましてくれた人と握手して、お互いの頑張りを称えあった。
嬉しかったなあ。
一年後ぐらいにはこのぐらいのタイムで走れるだろう、とは考えていたけど、まさか、今日80分を切れるとは思っていなかった。
自分のトレーニング方法にも自信を持てた。
いつもトレーニングを終えても、「学生時代の部活動と比べたら、全く追い込めてないなあ。でも年齢が年齢だからこのぐらいでもしょうがないかなあ。故障したら元も子もないし、まーいいかあ。」っていうような中途半端な気持ちになることが多かった。
でも、きっと、素人ランナーとしてはけっこうしっかり追い込めていたんだと思う。
だって2ヶ月でこんなに速くなったんだもん。
頑張ったんだ、って胸を張ろう。
チッペも初レースにして1時間40分(ネット)の好走。楽しんでくれたようです。

からの、肉!

それからコーヒー買って、充実感に溢れたお部屋でこのブログ書いてます。