Peak Districtでクライミングしてきた
スコットランドでチッペとのクライミングを終えて、僕は1人で、Sheffieldにお住まいのKHさんと言う日本人クライマーを訪ねました。
KHさんはSNSなどで精力的に発信されているので、知っている方も多いでしょう。
僕も、SNS上での繋がりしかなかったのですが、絶対にどこかの岩場で会ったことはあるはずだし、おそらくKHさんも僕の事を認識してくれているはず、という事でコンタクトを取ってみたら、快くPeak Districtを案内を引き受けてくれました。
KHさんが付き合える時はトラッドやったりボルダーやったりして、1人の時はマットをお借りしてボルダーをやってました。

Peak Districtと言えばグリットストーンのボルダリングが有名です。
特にSheffieldのあるPeak District東側のStanage Areaは歴史のある超有名課題が並んでいます。
上の写真でわかるように、10~20m程度の崖が数キロにわたって続き、この崖でトラッドクライミングをしたり、下に転がっている岩でボルダリングをします。
また、石切り場の跡地でのクライミングも盛んです。
下の写真も石切り場でのもの。

垂直にスパッときれていて、クライミングとしての面白さは天然の岩よりも上かもしれません。
写真は「The Mall」(VS 4c)というきれいなクラック。
グリットストーンは水平クラックが多いけど、この石切り場エリア(Millstone Edge)は美しい縦クラックがあって登攀意欲が湧いてきます。
あ、でもクラックが無い部分もEグレードつけて登られてます。
けっこう、「あ、それ、フリーソロってことね」って言うルートも多くて嫌になっちゃいます。
なんていうか、「そもそも人工的に作られた岩場なんだからボルトを打てばいいのにな」って僕は感じてしまいます。
今回は天然グリットストーンのE1ルートを3本リードしましたが、どれもそれなりに怖かったです。
クラックであればどこでも取り放題だから怖くないけど、グリットストーンの場合はとれる場所が限られていて、試練を与えてくれます。E2でも怖気づいて逃げてしまいました。
それと、終了点が無いので、リードフォローが必要です。
つまり、終了点構築能力など、総合的な岩場でのスキルがリーダーは必要です。
簡単なルートもたくさんあるので、色々な技術を習得するのに最適な岩場だと感じました。
さて、今回登った課題の中でも特に素晴らしかったのは、下のトポの表紙を飾る「Not be Taken Away」(6c)です。


某日本人有名クライマーがこの地を訪れた際には「楽しすぎて2回登った」とブログに書いてありました。
スタートが核心で、上に行くにつれて簡単になります。だけど、最後まで露出感はすごくて、背後に空間の広さを感じることができます。
僕はマット1枚で1人でトライしました。
斜めに登るので、マットの位置が問題なのです。最後のマントルは落ちそうも無いし、落ちたらどっちにしろ絶対に怪我をするので、中間あたりに置くのが正解でしょう。
だけど、とりあえずスタート練習のつもりでやっていたら、核心の1手が止まってしまい、そのまま突っ込むことに。
マットはスタート地点なので、もう、いつ落ちてもノーマット。
ホールドを探りつつ、確実なムーブで少しずつ。
消耗しすぎる前にクライミングダウンの余力を残すことも意識して、慎重に慎重に、だけど思い切って手を伸ばし、最後のガバへ。
これは爽快!

けっこう暑い日が多くて、スラブ系は簡単なグレードでも怖かったです。
上の写真は「Crescent Arete」(5c)です。
トポには「この辺りで最も素晴らしい課題。何度登ってもprecarious(心もとない)。」って書いてあります。ま、そうは言っても5cなら大丈夫、と思って取り付いたら泣きそうになりました。
降りることもできないので、必死に完登。
KHさん曰く「地元の人はマットを大量に積んでトライする」とのこと。
フリーソロしたり、マット積んだり、よくわかりません。
下の写真も似たようなカンテスラブ系の「Technical Master」(6B)です。

こっちの方がグレードはずっと高いけど、下地が良いのでトライはしやすいです。
ただ、僕が登った時は上部の岩が熱くて、かなり焦った。
さて、グリッドストーン以外にも石灰岩の岩場もあります。

ハングが多く、雨の日でも登れます。
上の写真はLees Botomというマイナーエリアの「Goose Grease」(7B)にトライ中のKHさん。この後、見事完登。
僕はと言うと、最後の1手で落ちて終了でした。悔しいなあ。
Sheffieldの街から岩場までは車で15分ぐらいです。
なので、ランチに帰宅したり、平日の仕事後に岩場にいったり自由自在です。

岩場のすぐ下のBamfordという小さな村のアウトドアショップにカフェが併設されていて、そこでランチを食べることが多かったです。
田部井さんの写真なんかも飾ってありました。
先日登ったSkye島Quillin山の絵もありました。
夜はKHさんの自宅の近くのパブへ。
ちょっと高台になっていて、Sheffieldの街を見下ろせます。

最高だなあ。
「こんな生活していたら日本でクライミングできなくなりますよ。」と何回もKHさんに言っちゃいました。

Sheffieldは、ジムより近くに世界的に有名な課題がひしめいています。
有名なクライマーもSheffieldに多く住んでいるそうで、全国規模のボルダリング大会なんかも開催されているようです。
この地を留学先に選ぶなんて、KHさん、さすがです。

さて、これで今回の旅行の記録はおしまいです。
イギリス留学中にこんなにまともにクライミングができると思っていなかったので、嬉しかったです。
9月にチッペが来てくれる予定なので、その時にはまた楽しいクライミングをします!
☆Sheffield滞在中に登った課題☆
Flyig Buttress (HVD 4a)
Leaning Buttress Diretc (HVS 5b)
Flying Buttress Direct (E1 5b)
Chimes Start (6B)
Weed Killer Traverse (7B)
It Buzz Me (6B)
Crescent Arete (5c)
Scoops Groove (5a)
Not to be Taken Away (6C)
The Lone Arete (5c)
Lone Scoop (5c)
Bullworker (6B)
Steep Traverse (6C)
The Green Traverse (7A)
Pebble Flakes (5a)
Pebble Arete (5c)
Bogside Flakes (5b)
The Mall (VS 4c)
Great Portland Road (HVS 5b)
Technical Master (6b)
Zippattrocity後半 (6B+)
7 Ball (6C)
The Right Uniconquerable (HVS 5a)
The Left Unconquerable (E1 5c)
Millsome's Minion (E1 5b)
Goliathe's Groove (HVS 5a)
The File (VS 4c)
KHさんはSNSなどで精力的に発信されているので、知っている方も多いでしょう。
僕も、SNS上での繋がりしかなかったのですが、絶対にどこかの岩場で会ったことはあるはずだし、おそらくKHさんも僕の事を認識してくれているはず、という事でコンタクトを取ってみたら、快くPeak Districtを案内を引き受けてくれました。
KHさんが付き合える時はトラッドやったりボルダーやったりして、1人の時はマットをお借りしてボルダーをやってました。

Peak Districtと言えばグリットストーンのボルダリングが有名です。
特にSheffieldのあるPeak District東側のStanage Areaは歴史のある超有名課題が並んでいます。
上の写真でわかるように、10~20m程度の崖が数キロにわたって続き、この崖でトラッドクライミングをしたり、下に転がっている岩でボルダリングをします。
また、石切り場の跡地でのクライミングも盛んです。
下の写真も石切り場でのもの。

垂直にスパッときれていて、クライミングとしての面白さは天然の岩よりも上かもしれません。
写真は「The Mall」(VS 4c)というきれいなクラック。
グリットストーンは水平クラックが多いけど、この石切り場エリア(Millstone Edge)は美しい縦クラックがあって登攀意欲が湧いてきます。
あ、でもクラックが無い部分もEグレードつけて登られてます。
けっこう、「あ、それ、フリーソロってことね」って言うルートも多くて嫌になっちゃいます。
なんていうか、「そもそも人工的に作られた岩場なんだからボルトを打てばいいのにな」って僕は感じてしまいます。
今回は天然グリットストーンのE1ルートを3本リードしましたが、どれもそれなりに怖かったです。
クラックであればどこでも取り放題だから怖くないけど、グリットストーンの場合はとれる場所が限られていて、試練を与えてくれます。E2でも怖気づいて逃げてしまいました。
それと、終了点が無いので、リードフォローが必要です。
つまり、終了点構築能力など、総合的な岩場でのスキルがリーダーは必要です。
簡単なルートもたくさんあるので、色々な技術を習得するのに最適な岩場だと感じました。
さて、今回登った課題の中でも特に素晴らしかったのは、下のトポの表紙を飾る「Not be Taken Away」(6c)です。


某日本人有名クライマーがこの地を訪れた際には「楽しすぎて2回登った」とブログに書いてありました。
スタートが核心で、上に行くにつれて簡単になります。だけど、最後まで露出感はすごくて、背後に空間の広さを感じることができます。
僕はマット1枚で1人でトライしました。
斜めに登るので、マットの位置が問題なのです。最後のマントルは落ちそうも無いし、落ちたらどっちにしろ絶対に怪我をするので、中間あたりに置くのが正解でしょう。
だけど、とりあえずスタート練習のつもりでやっていたら、核心の1手が止まってしまい、そのまま突っ込むことに。
マットはスタート地点なので、もう、いつ落ちてもノーマット。
ホールドを探りつつ、確実なムーブで少しずつ。
消耗しすぎる前にクライミングダウンの余力を残すことも意識して、慎重に慎重に、だけど思い切って手を伸ばし、最後のガバへ。
これは爽快!

けっこう暑い日が多くて、スラブ系は簡単なグレードでも怖かったです。
上の写真は「Crescent Arete」(5c)です。
トポには「この辺りで最も素晴らしい課題。何度登ってもprecarious(心もとない)。」って書いてあります。ま、そうは言っても5cなら大丈夫、と思って取り付いたら泣きそうになりました。
降りることもできないので、必死に完登。
KHさん曰く「地元の人はマットを大量に積んでトライする」とのこと。
フリーソロしたり、マット積んだり、よくわかりません。
下の写真も似たようなカンテスラブ系の「Technical Master」(6B)です。

こっちの方がグレードはずっと高いけど、下地が良いのでトライはしやすいです。
ただ、僕が登った時は上部の岩が熱くて、かなり焦った。
さて、グリッドストーン以外にも石灰岩の岩場もあります。

ハングが多く、雨の日でも登れます。
上の写真はLees Botomというマイナーエリアの「Goose Grease」(7B)にトライ中のKHさん。この後、見事完登。
僕はと言うと、最後の1手で落ちて終了でした。悔しいなあ。
Sheffieldの街から岩場までは車で15分ぐらいです。
なので、ランチに帰宅したり、平日の仕事後に岩場にいったり自由自在です。

岩場のすぐ下のBamfordという小さな村のアウトドアショップにカフェが併設されていて、そこでランチを食べることが多かったです。
田部井さんの写真なんかも飾ってありました。
先日登ったSkye島Quillin山の絵もありました。
夜はKHさんの自宅の近くのパブへ。
ちょっと高台になっていて、Sheffieldの街を見下ろせます。

最高だなあ。
「こんな生活していたら日本でクライミングできなくなりますよ。」と何回もKHさんに言っちゃいました。

Sheffieldは、ジムより近くに世界的に有名な課題がひしめいています。
有名なクライマーもSheffieldに多く住んでいるそうで、全国規模のボルダリング大会なんかも開催されているようです。
この地を留学先に選ぶなんて、KHさん、さすがです。

さて、これで今回の旅行の記録はおしまいです。
イギリス留学中にこんなにまともにクライミングができると思っていなかったので、嬉しかったです。
9月にチッペが来てくれる予定なので、その時にはまた楽しいクライミングをします!
☆Sheffield滞在中に登った課題☆
Flyig Buttress (HVD 4a)
Leaning Buttress Diretc (HVS 5b)
Flying Buttress Direct (E1 5b)
Chimes Start (6B)
Weed Killer Traverse (7B)
It Buzz Me (6B)
Crescent Arete (5c)
Scoops Groove (5a)
Not to be Taken Away (6C)
The Lone Arete (5c)
Lone Scoop (5c)
Bullworker (6B)
Steep Traverse (6C)
The Green Traverse (7A)
Pebble Flakes (5a)
Pebble Arete (5c)
Bogside Flakes (5b)
The Mall (VS 4c)
Great Portland Road (HVS 5b)
Technical Master (6b)
Zippattrocity後半 (6B+)
7 Ball (6C)
The Right Uniconquerable (HVS 5a)
The Left Unconquerable (E1 5c)
Millsome's Minion (E1 5b)
Goliathe's Groove (HVS 5a)
The File (VS 4c)
スポンサーサイト