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カトマンズで登山医学会に参加した

2年に一回のISMM congress(登山医学会)が今年はネパールのカトマンズで開催されました。
j自分の発表はないけど、世界ではどんな研究が行なわれているのかを知りたくて参加してきました。

結論としては、「登山医学として基礎研究を行っている人はほとんどいない」ことがわかりました。
ほとんどの発表はケーススタディと臨床統計と施設紹介で、病態メカニズム解明を目指す基礎研究は全体の1割にも満たないでしょう。中国のチームは精力的に高所医学の基礎研究しており、日本も見習うべき部分かと思います。

日本には登山医学に関する基礎研究を行っているグループはほとんどありません。
これはぜひとも我社がやらなければならないでしょう。既にちょっとずつその方向で動きつつあるので、将来が楽しみです。

それでは、あとは写真を何枚か。

航空券をケチったので苦労の多い移動でしたが、機内からのこの景色には感嘆。



学会はYak & Yetiというホテルで行われたので、それに合わせて宿泊もここで。

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良くも悪くもカトマンズに居ることを忘れてしまいそうな快適な宿泊でした。1泊150ドル/roomぐらい。シャワーもサービスも食事もなんの不満もありませんでした。英語も通じます。もう少し格を落とした方が異国情緒は味わえるかもしれません。

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ホテルを一歩出れば、そこはもう混沌の街。
排気ガスと香辛料とお香と獣の臭いが充満する空間。鳴りやまないクラクションと途切れることの無いバイクに怯えて道路横断できないでいる観光客をしり目に、地元の人はおしゃべりしながら横断していく。遅れまい、と慌ててついていく僕たち。
狭い路地の両脇は一目でバッタ物とわかるthe North Faceのカバンやダウンが積み上げられ、その隣には薄暗い酒場、布を売っている店、ナイフを売っている店と続く。どの路地も無造作に束ねられた電線の上にタルチョと豆電球がかかり、すぐに方向感覚は失われてしまう。

オンサイトで食事をするのは少し勇気がいるのでミキティに飲み屋に連れていってもらったら、こんな感じでした。

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あとは偉大なシェルパたちと焼肉とか。

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朝はホテルから4kmぐらい離れた猿寺までジョギング。

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街を見下ろす高台にあるんだけど、街は埃の底に沈んでいて、朝陽は異様にオレンジ色でした。

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何もかも埃っぽくかすむ街の中でこの花だけが鮮やかに輝いていたのが印象的でした。

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野良犬はそこらじゅうにたくさんいますが、人間のことはあまり気にせず、お互い無視して生きています。
でも、おそらく人間が餌をくれることも知っているのでしょう。こちらが関心を示すと、大抵の犬は寄ってきて「何かくれるの?」と見上げてきます。何ももらえないとわかると、また知らんぷりです。
犬が人間を嫌わないと言う事は、そこで生活している人間が優しい証拠でしょう。貧しい国ではあるけど、荒んだ雰囲気ではありませんでした。

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あとは、ジムで登ったり、ヒマラヤ山脈を眺めに行ったり、お寺に行ったり、紅茶屋さんに行ったりしました。

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タルチョを買って、家に張りました。
再来年の秋、山に登るためにこの地を再び訪れることに決めました。
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ドライツーリングのコンペに出てみた

10月22日にベータで開催されたドライツーリングコンペに出場しました。

このブログを読んで下さっている方はほとんどクライマーのはずですが、それでも「ドライツーリングって何?」って方もいらっしゃるかと思います。
簡単に言うと、アイスアックスをホールドに引っ掛けて登るってことです。

手はアックスを握っているので全てガバ(アックスのグリップ)です。
そして、ピックの先端がホールドに引っ掛かっているだけなので、正しい方向に引き続けないと外れてしまいます。
つまり、「ガバホールドを正しい方向に引き続けながらスタティックに次の手を出す」を連続して行うクライミングです。
これって絶対にフィジカル、特に体幹勝負だよね。
いい線いくんじゃね?

そんな訳でエントリーしようと思ったのですが、カテゴリーが「ビギナー」と「エキスパート」の2つしかありません。
いい線行くんじゃね?って思っているのに「ビギナー」は無いし、かと言って初めてのドラツーで「エキスパート」も無いでしょう。
結局、主催者の1人である雪山。さんに相談させていただき、一度、講習会を開いていただきました。

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雪山。さんには丁度いい具合の課題を設定してもらい、フィギア9、4連続の練習をしました。
赤岳鉱泉とか岩根山荘とかでアイスのついでにちょっと人工壁で遊んだことはあるもののフィギア4とかやったことありません(あ、ミーちゃんカップにも出場したことあるけど、ほとんどアイスだし、ドライは全部キャンパだったし)。
やってみるとキャンパより遥かに楽なことがわかって、DTSなんて発想が生じるのもなとなく理解できました(わからない人は調べて下さい)。フィギア4だけでなく、フィギア9から入る有用性もよくわかりました。

あとは垂壁トラバースの練習など。予想通りだけど、僕はこっちの方が苦手でした。
で、「ビギナー」は垂壁中心、「エキスパート」はハング中心なのことが予想されるので、「エキスパート」で出場することに決めました。

ピックを有利な形状に削ること、咥えやすいようにテーピングを巻くこと、滑らないグローブを準備する事を言い渡され、講習は終了しました。

さて、ピックはなんとなくそれっぽく研いだし、テーピングも巻いた。
あとはグローブなのですが、医療用手袋が薄くて良いかと思い、破れてもいいように5セットほど準備しました。

そして当日。
エキスパート男子の出場者は5人。
なんか持っている道具から次元の違いを感じます。1本十数万円のアックスとか…。まるでクチバシのようなピックとか…。
真のフィジカルモンスターのEさんも居るし。
全く勝てる気がしませんが、全力を尽くすのみ。

予選は3課題。ベルコン方式。
オブザベの段階では完登マストな気がしたものの、まさかの1課題目の垂壁が時間切れで登れず。2,3課題目のハングは問題無く一撃。



結局、決勝には5人とも進めました。主催者の優しさを感じますね。
だがでもしかし、決勝課題はオブザベ段階から相当やばい香りがします。
僕は見たことないような小さなくぼみとか、有り得ないような距離とか。

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ほとんどまともに登ることができずに決勝が終わってしまいました。
でも、みんな似たり寄ったりで何とか3位に滑り込めました。

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結果はともあれ、とても楽しいコンペでした。
新しく知り合えた方もいたし、久しぶりに会えた方もいました。
商品も豪華だし(ミレーのザックをいただきました)、運営もしっかりしていました。
ぜひまた開催してほしいです。

それにしてもドライの選手はあの課題を楽々登ってしまうのでしょうか?
それとも、それなりに苦戦するものなのでしょうか?

いずれにせよボルダリングで鍛えたフィジカルだけでは太刀打ちできない次元なのはわかりました。
この先に、まだ僕の知らない広い世界が広がっているんだな。
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