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広河原から北岳バットレス登って奈良田まで走った

広河原を7時ぐらいに出発し、北岳バットレス4尾根を登り、間の岳、農鳥岳を超えて奈良田駐車場に17時半頃到着。充実の1日でした。

奈良田駐車場で前泊。
水を汲める場所が限られるので、どれだけ水を持つかが問題になります。僕は水3L+ゼリー系180mLx3。
4時起床。準備して、確実に1番のバスに乗れるように駐車場から500m下った停留所でバス待ち。



運よく芦安からのバスよりも早く広河原に到着したので、先行者(多分、芦安からタクシー)はほとんど居ない状態でスタートできました。大樺沢沿いの道は整備不良で通行止めだったので、「沢登り」ってことにして登山道ではなくて沢沿いに登りました。

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今回の核心は「4尾根にスムーズに辿りつけるかどうか」なので事前に入念なウェブザベーション実施。その甲斐あって全く迷うことなく下部岩壁へ。

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先行パーティーは見えないので落石のリスクは低いと判断しDガリ―を登った。
けっこう悪い。ちゃんとロープ結んだ。

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バンドトラバース。
ウェブザベーションでは「外傾していてちょっと嫌らしいかな」なんて思っていたけど、登山道並に安定。

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逆に、ヒドンスラブへ至るまでのbガリーはやばい。不快。
写真奥は2尾根。10年ぐらい前にこれ登ったんだけど、狂ってるね。

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4尾根は快適そのもの。
ロープは40mダブル1本を各末端5mぐらい巻き取って30mとして使用。ギアは残置フル活用前提でクイックドロー10本だけ。あとはアンカー構築用の長スリやATCや環付きなど。クライミングシューズ使用。
基本はコンテで、間に常に2~3本ぐらいのランナーを維持して、ギアが尽きたらトップ交代。

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取り付きから懸垂まで2ピッチ。
懸垂後は1ピッチで終了点でした。

崩壊後に生まれたリッジトラバースと上部要塞のハングチムニーが良いアクセントになっていて、素晴らしいルートでした。
全体的にもう少し傾斜があればもっと爽快だろうな。

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さて、気持ちを切り替えてランニングの準備。

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友人がくれたトレランシューズは誤ってコロラドに残置してしまった(ハセ、ごめん!)ので、ロード用のランニングシューズ使用です。

最高のトレイル!
あの雲の遥か向こう側まで走ります。

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ただ、見た目は気持ち良さそうだけど、実際には走るには向かないような岩々した道です。

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走りつつも花を愛でる気持ちを忘れないチッペ。

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間の岳を超えてもまだまだトレイルは続く。
奥に見える農鳥岳を超えていきます。

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この後、痛恨のミス!
カメラを置いて10分ほど下ってしまった!
コースタイムでは30分ぐらいの下り。登り返しはコースタイムで45分ぐらい。
泣きそうになったけど、泣いてもカメラは歩いてくれないので、しょうがないので僕一人でトボリトボリと登り返しました。
30分のロス。
その間、チッペは2つの荷物を持って下ってくれました。

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登りではほとんど影響はなかったけど下りになるとランニングシューズではまともに対応できず。
まずは滑る。のは想定内だったんだけど、最悪なのは足裏感覚が良すぎる。
足裏が痛すぎてまともにスピードにのれない。セーブすると余計に筋肉に負担がかかる悪循環。
普段は山では有り得ない事だけど「早くロードに出てくれー!」って願っていました。

最後は5kmほどロードを下って終了。

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下りでボロボロにやられました。
トレランシューズではいつでも気持ちよく颯爽と下れていたのに、今日の僕は完全にチッペのお荷物でした。
やっぱり、道具には正しい使い方があるんだな。

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登攀力と走力の両方が問われるこのスタイル、大好きです。
装備をどこまで切り詰められるか。これもパーティーの実力によって大きく変化するので面白いです。
今回はかなりのんびりしていた部分もあるし、装備も切り詰め切れていません。このコースは何度もチャレンジして記録に挑戦していくのも楽しそうです。

さて、今シーズンは、もう1つクライム&ラン計画があるので、それに向けて心と体の準備をしていきます。
楽しみ!
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山岳医療パトロール2018に向けて

日本登山医学会公認 山岳医療パトロールの準備で七丈小屋まで医薬品等を荷揚げしました。



日本登山医学会が山岳医を認定するようになって約10年経ちますが、未だに山岳医がどのように社会貢献できるのかはよくわかりません。ただ、はっきりしていることは「山での事故を減らしたい」と言う気持ちを全ての山岳医が持っているということ。

そのために何をするべきなのか?
これは僕が一生をかけて取り組む課題です。

賛否両論ある中、昨年から山岳医療パトロールを開始しました。
昨年度の報告書の中に「今後の展望」を書かせてもらったのでこのブログにも引用致します。

―――以下、2017年度山岳医療パトロール報告書「今後の展望」より引用―――

初めての試みである「山岳医療パトロール」は、多くの方のご理解とご協力により実現させることができました。振り返ってみると、計画段階から様々な問題を抱えておりました。予算のこと、場所のこと、医療資機材のこと、安全管理のこと、そもそも学会の活動として認められるのか…。これらの問題を全てクリアできたわけではありませんが、運用小委員会のメンバーを中心に、学会関係者、花谷山岳ガイド、北杜市、地元の方々など、実に大勢の方に助けていただき、なんとか大きな事故も無く2017年度の活動を終えることができました。
(中略)
 日本の山岳医療体制は十分整っているとは言えません。山岳診療所の数は登山者数と比べて少なく、山中で起こった事故に対して適切なタイミングで医療介入を行う事が困難です。この問題を打開する道筋は色々考えられます。そのうちの1つが「山岳医療パトロール」です。歩きながら声掛けすることで受診するほどでは無いが医学的な相談をしたい登山者と話をすることができ、事故の予防に繋がるかも知れません。また事故が発生した場合、傷病者のもとに駆け付けることで救命率を上げられるかも知れません。山中でアンケート調査を行う事でこれまでわからなかった登山者が抱える医学的問題が明らかになるかも知れません。毎晩、山小屋で行うミニレクチャーを通して、登山医学の普及に役立てるかも知れません。
「山岳医療パトロール」にどのようなメリットがあるかを明らかにするのはこれからの課題です。地道に活動を続けることで「山岳医療パトロール」の本当の意義が見えてくると信じています。今はまだごく小規模の活動ですが、将来的には各山岳診療所の間をパトロールで繋いで、山域まるごと医療ネットワーク化しようなどと言う構想もあります。何年後、何十年後のことかわかりませんが、「日本は山岳医療が充実しているから安心して登山ができる」と世界中の登山愛好者が日本の山を楽しむ日が来ることを夢見ています。
 批判的な意見も私たちの耳に届いています。その多くは私たちの活動について真剣に考えてくれているからこそ出てくるものだと感じています。そう言った意見に真摯に耳を傾けながら活動を充実させるよう努力します。「山岳医療パトロール」の発展は「登山医学の進歩普及」と言う日本登山医学会の理念に基づいています。理念を実現する多くの道筋の中の1つが「山岳医療パトロール」です。日本登山医学会の目指す理念のもとに、学会における他の活動とも連携・協力しながら「山岳医療パトロール」の発展を目指したいと考えています。
 繰り返しになりますが、「山岳医療パトロール」は多くの方のお力添えによりスタートすることができました。まだまだ問題山積ですが、少しでも山の安全に貢献できるよう努力して参りますので今後ともご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

―――引用終わり―――

悪天予報の為、宿泊予定者はほとんどキャンセル。静かで濃厚な夜を過ごしました。

下山後は甲斐駒ヶ岳山岳資料館へ。

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ワイナリーに併設された小さな資料館だけど、甲斐駒に関する資料は超充実。
特に恩田善雄の「覚え書き」は資料としても読み物としても面白い。何とか手元に置いておく方法は無いだろうか・・・。

ランチはBISTRO TOMATE(ビストロ トマテ)へ。
実はこの店、花谷さんの御両親と弟さんのお店。

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短パンサンダルでは入りにくい雰囲気の洒落た店です。
昼からコース料理があって、僕は「甲斐駒ヶ岳」(2800円)を注文。その上は「富士山」(3500円だったかな)があります。標高と値段の関係が気になりますね。夜のコースはキリマンジャロ(5500円)とエベレスト(8500円)かも知れません。
味は絶品!花谷さんの御両親はフレンドリーな方で、気持ちよく食事を楽しめました。
リピート確定です。

そんなこんなで今年の夏も甲斐駒が熱い!
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いつも笑顔のペコマです!

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