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城ヶ崎で「スプラッシュ」にトライした

城ヶ崎で憧れの「スプラッシュ」(5.13c)にトライしました。
「風に吹かれて」「ホワイトシャーク」「エアダンス」「パンピングアイアン2」「虎の穴」など僕にとっては大切なルートが並んでいるシーサイド。その最奥に位置する「スプラッシュ」は絶対に登りたい課題の1つです。
波に濡れてしまうぐらい海側の岩からじゃないとその全貌は見えない。シーサイドに通っているクライマーでも「スプラッシュ」のラインを見たことが無い人も多いだろう。テクニカルかつ豪快な下部。「アイロンヘッド」のアイロンヘッドより数倍巨大なアイロンヘッド状のどっかぶりルーフを貫き、海に突き出したリップへのダイナミックなデッド。保持力とバランスを要する垂壁の核心。さらに海側へとせり出した美しい球体を限られたホールドを繋いで登る上部の核心。本当に素晴らしいラインだ。
奥へ行くほど難しくなるシーサイドエリアの最奥、もう海にはみ出しちゃうぐらい最奥にあるのも良い。



1便目はぬん掛け。
ス、スタート方法がわからない…。前に「サーカス」のビレイはしているので見たことはあるはずなんだけど。
なんとかスタートをこなしたモノの2本目のボルトが岩陰で見えず。手探りでなんとかヌンチャクをかける。ヌンチャクがかかればクリップはやりやすくて一安心。
しかし、その上のムーブがわからず何回かフォール。うーん、このあたりはアプローチだと思っていたのに。
ルーフ地帯に入ってからは正真正銘のガバで最高に気持ちが良い。
憧れていたリップへの水平デッドは思ったより簡単。
しかしリップマッチから足挙げてカンテをとるまでのムーブが解決せず。(自分用メモ:右足キョン気味で直接右手ガバカチへ。左手キャンパで右へ。左足を左手あったとこ。左足に集中してマッチ。手は譲り合う?重ねる?左足右スタンスへ。立ちこむ。左手くそカチ。右手を持ち直したいが左くそカチが悪すぎてできず。マッチ方法検討か?重心位置検討か?)

2便目。
スタートは思い切ってガバまでジャンプすると簡単だしカッコイイ。下部はテクニカルな部分もあるが慣れればほぼノーダメージで抜けられる。ルーフのガバでしっかりレストし、リップへ渾身のデッド。唸りながら左手寄せたけど、それ以上動けずフォール。
2便目でここまで来れれば僕的にはそこそこ満足。

3便目。
結局、垂壁部分が解決せず。一緒にトライしていた方にムーブを聞いたものの真似できず。
この上にまた核心があるので厳しい戦いになりそうだ。

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だけど何より昔から見上げていた憧れのルートにトライできていることが幸せな時間でした。

チッペは「ピスタチオ」(5.12a)、「チリコンカーン」(5.12b)をどちらも軽々2便でRP。この勢いで「シンデレラボーイ」まですぐ登れちゃいそうな予感。もう、一緒に「スプラッシュ」やればいいんじゃないの?女性で登ってる人いるのかな?

さて、今夜、タイに出発。目標は8a以上。
登るぞー!
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母とバレン

実家にバレンタインというでかい犬がいる。
もうすぐ17歳の超老犬だ。

昨日、母から電話が有り、
「バレンが死にそうで病院に入院している」
「病院では死に目に会えないかもしれないから自宅に連れ帰るべきか、このまま入院させるべきかわからない」
「苦しむようなら安楽死させるべきか」

と言ったことを相談された。
僕が答えを出すことはできないし、母は十分客観的かつ冷静に判断できそうだったので、とりあえず話だけ聞いた。

今朝、仕事を休んでバレンに会ってきた。
もう意識が無く、呼びかけに反応することも無い。水分のみの点滴で痩せ細っていた。

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我が家では僕が小学校6年生の時から、盲導犬の赤ちゃんを1年間育てるボランティアとして犬を飼い始めた。
はじめはマーシュ。イエローのラブラドール。
2頭目はカーディフ。ブラックのラブ。
3頭目はレントン。ブラックのラブ。
そして4頭目がバレンタイン。イエローのラブ。
盲導犬協会から仔犬を借りて1年間育て、1年後に盲導犬協会に返却する、という形式だ。実際には厳しい訓練の結果、盲導犬になれるのは3割ぐらい。残りの7割は別の運命を歩む。
運よく、マーシュ、カーディフ、レントンは盲導犬として人さまの役に立ったようだ。
しかし、バレンは盲導犬にはなれなかった。その代わりブリーディング犬(種犬)としての使命が与えられた。ブリーディング犬であれば盲導犬協会に返却せずに自宅で飼う事ができ、ブリーディング犬としての使命を全うした後は盲導犬協会から買い取り、自分の犬として一生面倒をみることもできる。
こうしてバレンは正式にうちの犬になった。

誕生日は2001年2月14日。僕が高校1年生の時だ。
盲導犬の仔犬は頭も性格も良い。バレンは特に好奇心旺盛で、家族の名前もよく覚えていた。
「お父さんを起こしてきて」と言えば父の寝室に向かい、「ススムくんにあげて」と言っておもちゃをくわえさせれば弟のもとへ届けた。家の中ではやんちゃでも散歩中はお行儀よく歩く。本当に人間の気持ちをよく察してくれる犬だった。兄弟喧嘩の仲裁もバレンの役割だ。

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僕の大学は寮だったので、実家には時々顔を出す程度になった。
兄は結婚し、家を出た。
弟も結婚し、家を出た。
同居していた母方の祖母は3年ほど前に亡くなった。
同じく母方の祖父は先日亡くなった。

3世代で暮らしたあの広い家に残されたのは両親と犬だけになった。
僕にとってバレンは「実家のでかい犬」だけど、母は僕が感じる寂しさ以上の何かを感じているかもしれない。
子供が独立し、親が亡くなり、飼い犬が亡くなることは寂しいけど、それだけ自由になっている、とポジティブに捉えて自分の人生を楽しんでくれたらいいなあ。

御岳で凄いクライミングを見てからベースキャンプの忘年会

土曜日は久し振りに御岳。
昔触った「蛙」(三段)の完登が目標だったけど、どうもしっくりせず敗退。最近、充実したトレーニングが出来ていて期待していただけに残念。
それと初めて「肺魚」(二段)も触ったけど、これも登れず。どちらも今シーズン中に登りたい!

忍者岩はいつも僕を鍛えてくれる岩です。
初めての1級(忍者返し)も、初めての初段(子供返し)も、初めての二段(ニンクラ)も、初めての三段(蟹)(現二段+)も忍者岩。初めての四段も忍者岩で登りたい!

なんて思っていたら、ひょろっとした女の子がゆるゆるっと蟹虫を完登。
休む間も無くニンクラ、蛙を完登。

彼女に神を感じた。
無邪気に喜ぶでもなく、変にカッコつけるでもなく、ただ岩を登る。
蟹虫のマントルの粘りと最終的な処理なんてマジで感動した。
蛙は流石に無理だろうと思ったらオリジナルムーブでアンダーとって足ブラでリップに飛びつき何事も無いようにマントル。三撃。
ニンクラはチッペが出来ない最後のムーブをさらりと解決。完登。二撃。

何を考えながら登っているのだろうか?
僕はいつも「登りたい」と思いながら「未来に登るための方法」ばかり模索し目の前の課題に対して全力を尽くせていただろうか。理屈をつけて努力を後回しにするのは簡単だ。

もう努力の後回しはしない。
目の前の課題に対して真摯に挑む。

夜はベーキャン入間の忘年会。
たまたま駅でユージさんと合流し、そのまま店に入ったらサチさんとか(御前岩開拓の)ノブさんなんかと同じテーブルへ。雑誌やウェブでは出てこないようなエピソードを色々聞くことができました。

僕がやっていることのレベルは低いけど、登りたい気持ちとか、登れた時の充実感とか、そこへ向けてのプロセスなんかはどんなレベルでも同じように楽しめる。僕が彼らのレベルに到達する日は来ない事は知っているけど、同じ延長線上に彼らが居る事を改めて感じた。

さあ、楽しくなってきたぞ!

夫婦で仲良く「ポコチン大魔王」と「虎の穴」を登った

城山・城山・城ケ崎の3週間でした。
この3週間のマスト課題だった「ポコチン大魔王」(5.12d)と「虎の穴」(5.13a)を登りました。
特に「虎の穴」は5年以上前からの宿題なので登れてホッとしています。(僕の完登動画

なのですが、凄いのはチッペ。なんと、チッペも両課題とも登っちまったのです!(チッペの完登動画
これは誰も予想していませんでした。2人とも「今シーズンかけて…」ぐらいの予想だったと思います。
と言う事で帰路の電車でプチ乾杯!



ですが、素直に喜んでいるわけにもいきません。

僕は2年ぐらい前から
「ま、本気出せば5.13後半ぐらいは登れるし。と言うか、5.14も打ち込めば登れるし。」
と豪語していて、それと同じ感覚でチッペも、
「私だって本気出せば5.13登れるし。」
と言っていたわけです。

「ポコチン大魔王」と「虎の穴」を登ることで僕はやっと、本気トライの挑戦権を得たのに対し、チッペは夢を叶えてしまったのです。
それも僕とほぼ同じ便数で。なんてこった。

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なので、僕も心を入れ替えて目標課題に取り組みます。
城山では「リキッドフィンガー」(5.13d)。
城ヶ崎では「スプラッシュ」(5.13c)。

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ところで、城ヶ崎シーサイドは僕が最も好きな岩場の1つです。
学生時代に一番通った岩場で、まだクライマーとして半人前の僕たち夫婦を一人前に育ててくれた岩場です。
医師国家試験の参考書を持って通ったり、大学卒業の直前に「パンピングアイアン2」を登ってグレード更新したのは良い思い出です。
結婚式のオープニングビデオも城ヶ崎で撮影しました。(←面白いから見てみて!)

学生時代はアクセス問題なんてほとんど意識したことも無いし、岩場は登れて当然だと思っていました。
キャデラックランチの崩壊、御前岩の再開拓などを知って、今、僕たちが岩を登れることはとても有難いことなんだなぁと実感しています。

これからもシーサイドエリアが明るく楽しく厳しい岩場としてクライマーで賑わい続けることを願っています。

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