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アルカイックスマイル(5.12a)を登った

最近は「どーせ雨だろうから」と週末に予定を入れることが多い。
なのに土曜日は晴れ予報だったので半日だけ不動沢へ。
普段はビチョビチョの「不動沢愛好会ルート」が乾いていたのでアップ。アップでアップアップ。



イサミ氏が「画竜点睛」(5.12d)やるって言うので僕は「アルカイックスマイル」(5.12a)に挑戦することに。
あばよくばフラッシュを狙たっが、ムーブが複雑で失敗。

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結局、最適なムーブはよくわからないまま力ずくで突破。
なんかモヤモヤしたままだったけど2便目でどうにかこうにか登れました。

下部のルーフクラックからバランシーな独特のムーブをこなしガバトラバース。素晴らしいルートでした。
あー、楽しかった!
めでたしめでたし。
あとは易しいルートを楽しく登って、気持ちよく帰ろう!

イサミ氏の「画竜点睛」トライをビレイしつつ、
「…僕も次はこれだな。イサミ氏と一緒にトライしよーっと。イサミ氏も秋には登れそうな雰囲気だからそれまでに僕ものぼりたいなー。」
なんて考えていたら、あれよあれよと核心を突破し、そのまま完登。
え…登っちゃった。

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「アルカイックスマイル」の満足感が急速に失われていくのを感じる。
彼にとっては必要の無くなったヌンチャクを僕の為に置いといてくれると言う。
なんと言う優しさ、いや厳しさ。
「あとで回収するんでー」と余裕の笑顔のイサミ氏。
すでに「アルカイックスマイル」の嬉しさなんてどこにも無くて、「画竜点睛」をじっと睨みつける僕。

核心ムーブそのものは僕にとってはそれほど難しくないけど、その前後を洗練させておく必要がある。最終パートは瑞牆本のユージさんの写真に騙されずに泥臭く登ることに。
ムーブはバラした。
しかしもう時間切れ。帰らねば。来週からは週末はほとんど埋まってしまった。次にトライできるのはいつになるか。
次回、絶対に落とす。

と言う事で、典型的なクライマージレンマにはまってしまいましたとさ。
一緒に登って下さった、ビビさん、王子、ユキエさん、ありがとうございました!また行きましょう!
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和田金と牛銀で肉部活動、ついでに名張クライミングと那智の滝のオブザベ

どうせ雨が降ると見越して、聖地松阪の老舗、和田金と牛銀を予約していた。



そしたら晴れ予報なので急遽、名張へ行くことに。
金曜日に名古屋まで新幹線。土手煮とか味噌カツとか手羽先とか食べてビジネスホテル泊。翌朝にレンタカーで名張へ。
カナダでお会いした方や、チッペが熊野で会った方など、多くの方にお世話になりました。ありがとうございました。

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今回は肉部がメインなので15時までと言う時間制限だったけど、久しぶりのクラックでヘロヘロになりました。
登ったのは「マシュマロマン」(5.10a)FL、「なにわ筋」(5.11c)FL、「(名前忘れた簡単なやつ)」(5.7?)だけだけど、充実。ああ疲れた。全身筋肉痛なう。クラックはまだまだ練習が必要です。目指せフリーライダー(ロープ有り、服有り)。おらっちガンバ。

それにしても名張は素晴らしいエリアですね。
簡単なのから難しいのまでコンパクトまとまっていて、40m近いスケールがあって、アプローチも近くて、キャンプ4もあってトレーニングには最高。そして何より、この地を愛するクライマーたちによって大切に育てられたエリアだと言う事がよくわかりました。これからも変わらず楽しく切磋琢磨できるエリアであり続けることを願っているし、少しでも力になれたらいいな、と思っています。

松阪のホテルでシャワーを浴びて、さーて、さてさて。

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一応、結婚記念日ってことでこの店の最高グレードを堪能しました。

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肉の感想は牛銀も含めて最後に。
サービスは最高。楽しい夜を過ごせました。

翌日は那智勝浦まで行ってトレラン+那智の滝オブザベーション。

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ホテルを3時半に出発して、5時半ぐらいからランスタート。
那智駅から4kmぐらいはロード。途中から熊野古道を登る。

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早朝なので誰にも会わず、静寂の巨木を見上げながら石段をかけあがる。本当に森の香りってあるんだ。

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思ったより楽に頂上着。
昨日食べた肉のおかげだ。きっと。

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いよいよ、那智の滝とのご対面。

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水量が少なくて期待したほどの迫力はなかったけど、上部のハングはかなりのデカい。
下部は左壁の水際だろうか。チッペは右から登ってバンドをトラバースとか言ってたけど、絶対に水流で吹っ飛ばされる。

温泉に寄ってから昼は牛銀。

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和田金とはまた違った雰囲気で面白い。
和田金では網焼きとすき焼き、牛銀では塩ちり(牛銀オリジナル料理)をいただきました。

松阪で松阪牛をいただいてわかったことは「本当に良いものは産地で食べるべき」ということ。
特選松阪牛はあまりに高価なので東京での流通はほとんど無いらしい。産地に足を運んだひとだけが楽しめる最高の味なのだ。
松阪牛は一般的に「油の融点が低くてあっさりしている」と言われているけど、その意味を今回初めて理解しました。

牛銀で、鍋の底に残った牛脂を見ながら僕が「美味しかったです。この牛脂まで食べちゃいたいぐらい。」と半分冗談で言うと、仲居さんが「この牛脂は食べられますよ」と言って皿にとってくれた。

感激。
これまで「とろけるような」と形容される牛肉や牛脂はそれなりに食べてきたけど、脂の塊が口の中で本当に消えてしまう経験は初めて。「本当にいいお肉の特別な部位の牛脂しか食べられません」と堂々と言う仲居さんの態度にも感激しました。

写真は「特選」の証明書を持って満足気な僕ね。

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という事で大満足の肉部活動でした。
名張はどうにかして通ううのも有りだな、と真面目に考え始めていますので、ナバラーの皆様、今後ともよろしくお願い致します。

白州ボルダリングの新エリアで登った

僕の専門は低酸素なのになぜか「高気圧学会」での講演を頼まれた、土曜日。
チッペが瑞牆で肉を焼くと言うから、なんとかこの日のうちに植樹祭広場にたどり着く術はないだろうか。タブレットを駆使すると、僕の講演終了15分後の電車に乗れば瑞牆山荘までは行ける(最終便)ことがわかった。
カバンの中にはパソコンと高気圧学会の抄録集しか入っていないが、何とかなるだろう。
行くしかない。

だがでもしかし、学会の進行は少しずつ遅れ、これ以上遅れたらもう電車に間に合わないギリギリの時間に、やっと僕の番。
もともと与えられた時間より少し短めに喋ったら座長に「時間を守ってくれてありがとう」と言われ、そのまま駅までダッシュ。

乗り継ぎも何とかこなし、無事に瑞牆山荘に到着。
さて、ここから植樹祭広場まで歩くのが地味にダルい。スーツだし。なので消極的ヒッチハイク。



誰にも相手にされぬまま、無事に植樹祭広場に着きました。けどチッペたちはまだ登っているようで車はあるものの人は居らず。
既に夕暮れ。風も強い。さすが瑞牆、寒い。
たまたま車の外に出されていたボルダーマットの上で体育座りして震えながらチッペの帰りを待ちました。

翌日は子連れクライマー2組などと共に白州の新エリアへ。
どこだろう?と思ったら、黒戸尾根の駐車場と神社の間のキャンプ場でした。

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ほら、このスラブ知ってるでしょ?黒戸尾根を登ったクライマーは絶対に気になるスラブ。
以前は木にアンカーがセットされていたけど、今は撤去されてボルダーとしての威厳を感じます。
この課題は8級なんだけど、ホールドは一切なくて、誤魔化しの効かない本格的なスラブで、上部は絶対に落ちたくない高さ。
僕は怖くて、飛び降りられるギリギリまで登っては降りてを繰り返し、それでも登れなくて、チッペを呼んできて応援してもらって、それでも何回か降りて、自分の弱さを呪い、自分を鼓舞し、決死の覚悟で完登しました。
己に打ち勝った充実感と生きている喜びで胸が満たされそうになっていたんだけど、その直後にチッペが駅の階段を登るようにさらりと完登し、他の仲間たちも何の苦も無く登り、僕の満足感は瞬く間に消失していくのでした。

エリアはコンパクトにまとまっていて、キャンプ場内なので居心地も良い。車を乗り入れればアプローチは0分。
5級ぐらいから初段ぐらいまでは良質な課題が揃っていて、初心者から中級者がワイワイ登るには素晴らし環境です。

今回登った中で一番楽しかったのが「白州マングース」(初段)。

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ダイナミックなムーブとバランシーな立ち込みとスリリングなスラブを楽しめました。
他にも多彩な課題が揃っていて面白い。

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ってことで、一緒に登ってくれた皆様ありがとうございました!写真もthanks!
7月は黒戸尾根に3回登るので、その帰りにまた遊ぼっと。

登山医学会に参加した

週末は登山医学会の学術集会に参加してきました。
日本登山医学会は日本で唯一の登山医学に関する専門家団体です。その専門家たちが年1回集って、あーだこーだやりあう会です。楽しそうでしょ。



僕は大学院で低酸素症の研究をしているので、少しだけ研究内容を紹介。
高山病の中でも脳の浮腫は命に関わる病態です。一般的に高山病を防ぐためには事前に高所に登る「高所順応」が有効だと言われているけど、「高所順応」と「脳浮腫」の関係はよくわかっていません。
と言う事で、「高所順応」させると浮腫を予防できるかどうかを調べる実験をしています。

で、学会ではその研究の一部を発表しました。
初めての英語発表だったけど、練習できるので日本語と大して変わりませんでした。ただし質疑応答は…。

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とまあ、自分の発表はおいといて、それよりも認定山岳医が山岳医療向上に貢献できるよう色々と奔走する方がメインという感じ。
登山医学の研究者として、また山岳医療従事者として、偉い人たちに顔と名前を憶えてもらおうと拙い英語で頑張りました。
用意した名刺も全て配り切り、やれることは全部やったかなって気分です。

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色々な側面があるのではっきりしたことは言えませんが、総合的に考えれば日本の山岳医療はヨーロッパ諸国と比べると遅れていると言わざるを得ません。
警察や消防や医者や救命士や山岳ガイドや遭対協や日山ス協や自治体、そして全ての登山者が、山岳医療を向上させたいと思っているでしょう。その中心的役割を担うのが日本登山医学会であり認定山岳医なんだと思います。

30年後、世界中の登山者・クライマー・スキーヤー・遡行者(?)が日本を訪れ「日本の山は超クールだぜ!」と遊びまわる日が来ると信じています。
頂上は遠いけど、一歩一歩登っていけば必ずたどり着く。
まずは目の前のことを一生懸命に。

ってことで、今週末はなぜか「高」気圧学会で発表です。
何を喋ればいいんだー…
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