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日光月山で雄滝と雌滝を登った

二年前に同人青鬼が発表した日光月山の滝を再登しに行きました。
二年前はまだアイスクライミングを本格的にやっていなかったので雄滝をリードできる実力は無かったけど、今年はやれちゃうんじゃないかな!と期待を込めて。

初日は僕とチッペで雄滝。

1p目ペコマ。
遠くから見ると薄くて「えー、登れるのー?」って感じだったけど、意外と安定している。
風向きによっては土砂降り状態でビチョビチョになって終了点へ。

2p目チッペ。
これまた遠くから見るとシャンデリア状で「えー、登れるのー?」って感じだったけど、意外と安定している。
僕もチッペも自然の滝でハング越えとかしたこと無かったけど、チッペは安定感のある登りで難なくクリア。強い!



3p目ペコマ。
遠くから見ると上部がつながっていないようで「えー、登れるのー?」って感じだったけど、普通につながっていました。
バーチカルだけどオウカクを拾えるので簡単。

P2250466.jpg

下降は左岸から懸垂2回。
なんか残置物(写真の赤い紐×2)があったので回収しました。

P2250481.jpg

懸垂支点として使われたのは明らかななんだけど、木に直掛けできる状態で捨て縄を使う理由がよくわかりません。
僕の知識が無いだけなのかも知れないけど、捨て縄を使うメリットが何かあるのでしょうか?
ゲレンデ化したような人気ルートなら残置物を利用して下降するのは許容できるけど、これまで残置物が一切無いエリアに残置物を残すのはそれなりの理由と覚悟が必要な気がします。
もしも、もしもだけど、「次のクライマーが降りやすいように目印として…」のような意味で残置しているなら本末転倒。未来のクライマーに対して初登者と同じ楽しさを最大限残すことがクライマーの義務だと思っています。
日光月山氷瀑群はいつまでもゴミの無い綺麗なエリアであってほしいものです。

夜は宴会。
なんだか呑みすぎて色々喋っちゃった気がするけど、もう忘れたからどうでもいいや。

P2250509.jpg


2日目は雌滝。

1p目と2p目、つなげてチッペ。
ロープが伸び続けるのでしょうがないから同時登攀。チッペったら欲張りなんだから。

3p目ペコマ。
ちょっと攻めて氷柱状を登った。下部がシャリシャリで後悔した。

P2260527.jpg

雄滝はマツエイシハラとシブヤマウチが登攀。
写真は2p目フォロー中のマツエイ。カッコイイ!

P2260540.jpg

無名滝は悲惨な状態。

P2260547.jpg

雄滝も西日がガンガン当たってもうヤバそう。
日光月山氷瀑群も今シーズンは終わりかも知れません。
来シーズンも多くのクライマーに楽しんでもらえるといいな。
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天狗尾根の極上散歩

日曜日に日帰りで天狗尾根~赤岳~真教寺尾根に行きました。

「八ヶ岳に行きたい」と言うと、チッペのモチベーションがダダ下がり。曰く「ヤツはダサい」らしい。
こんなクールや山は中々無いぞ!って僕は感じているのですが、どうもアルパインクライマー的には八ヶ岳から得るものは無いらしいです。
そこを何とか押し切り、どうにか天狗尾根で納得してくれました。いつも僕に合わせてくれてアリガト。

日帰りなのでお散歩スタイル。
チッペはトレラン用のザック。



7時頃、美しの森出発。
8時半頃、出合小屋。

ここからは初めての場所だったけど、尾根伝いに登るだけなので迷いようが無いです。トレースもばっちり。途中に数か所幕営適地がありました。ロケーションも最高です。

ほどなくして岩場に突き当たると、順番待ちの列に追いつきました。
せっかくのお散歩が台無しになるので並ぶなんてまっぴらゴメン。と言う事で、瞬時に別ルートから登ることを決定。
一応ロープを出して、バンドを左上していい感じのチムニーを直上。そこでピッチを切って、その上のスラブを10mぐらい登ると岩場の広場に出ました。
写真はトラバース中のチッペ。

P2190392.jpg

最初はトライカムとか持っていこうと準備してたんだけど「どうせ残置あるでしょ」ってことでトライカムを車残置。
だけど、今回登ったラインはまさに凍ったクラックだらけで、「うーん!トライカムほしい!」と言う場面がたくさん。しょうがないので細い灌木を支点にしました。
教訓、お散歩でもちゃんとギアを持ちましょう。

その後もちょっとだけロープを出したりしつつ、快適散歩。
おそらく、この日天狗尾根にとりついていた全てのパーティーを抜かして赤岳山頂到着。12時半頃。

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真教寺尾根からの下山がけっこう悪くて、雪壁を後ろ向きで200mぐらい下りました。アイゼンがダンゴになって滑落寸前。
その後は午後の暖かい日差しの中、散歩の終盤を楽しみました。

やっぱり八ヶ岳はクールだよ!
こんな素晴らしい尾根歩きを日帰りでできちゃう場所って他にあるかなぁ。
基本的に晴れてるし。
ってことで、これからも八ヶ岳で極上散歩を続けます。

戸台で「象の鼻」を登った

戸台で「象の鼻」を登りました。
本当は米子に行くつもりだったんだけど大雪を恐れて戸台に変更。けっこう冷え込んでいたので「一番星」か「七丈ノ滝」か「象の鼻」のどれかはいい感じだと期待して。

初日は偵察。
七丈ノ滝沢をつめると、「おお!象さんいるじゃん!」
見事な鼻がテラスをがっちり掴んでいます。見たこともない巨大な傘が耳を形成。なんと登っているクライマーもいました(M目さん?)。
こりゃやるしかない!



取りつきまでは七丈ノ滝F1を登って斜面をつめるんだけど、F1上部が普通に水の流れる滑滝状態なので左から巻いた。
今登っているパーティー(M目さん?)のトレースはF1登ってるんだけど、どういうこと?
取り付きにギアとロープをデポして下降。

夜は丹渓山荘。
チッペからチョコレートをもらいました。
ピッチ決めじゃんけんは負けてしまったのでチッペがメインの4ピッチ目を担当。ってことで1,3が僕。2,4がチッペです。最近チッペのじゃんけん力が上がってきている。僕も修行しなければ。

P2110293.jpg

絶対に1番に取り付きたいので、翌朝は2時に起床し、4時出発。
明るくなると同時に登攀開始。
朝日に染まる仙丈ケ岳が美しい!

1ピッチ目(Ⅵ-)ペコマ
3段にわかれたカーテン状。つららっぽくて気持ち良くはないけどそんなに難しくもない。要所で立って休めるので気持ち的にも楽。
このグレードをリードするのは初めてだけど、まあ、無難に登れたんじゃないかな。

P2120306.jpg

突き当りのハング下まで登って終了。

2ピッチ目(Ⅳ-)チッペ
バンドを左にトラバースするんだけど、途中がつながっていなくてドライに。
昨日のパーティーは一段下をトラバースしたようだけど、時すでに遅し。しょうがないので振り子で渡って、フォローはツララを利用してセルフ繰り出し。

P2120320.jpg

トラバース突き当りの氷柱で終了。

3ピッチ目(Ⅴ+)ペコマ
一部バーチカル氷柱だけど短い。ほとんどⅢ程度。ただ、今まで見えてなかった「鼻」が間近に迫り気分は高揚!
背後に広がる空間を感じながら最高の氷散歩を楽しめます。
終了点は「鼻」が伸びあがる2畳ほどの快適テラス。このテラス、最高!鼻の周りを1周回れます。

4ピッチ目(Ⅵ-)チッペ
いよいよ鼻の登攀。
この写真で快感は伝わるでしょ?

P2120352.jpg

この上には小さな傘(耳は巨大な傘なんだけどその左隣にも小さな傘がある)があって、この傘と岩との間をステミングとかしながら抜けて、傘の上に立って終了。氷の発達状態によってラインは変わるみたいだけど、今回のラインもすごく楽しかった!

下降はトポの通り左の樹林帯から抜けようと思ったんだけど、結局、滝のラインに出てしまい同ルート下降。前日のアバラコフを利用させてもらいました。樹林帯から降りるならもっと思い切って左まで行かないとダメでした。

そんなこんなで「象の鼻」はバリエーション豊かでとっても愉快爽快なルートでした。
グレードの事はよくわからないし(正直簡単に感じたので状態が良かったんだと思う)、天気とか色々な条件もあるけど、カナダも含めて今までで一番楽しいルートだった!

昨シーズンまではⅤのリードなんてほとんど経験無かったし、ましてやⅥが半分を占めるマルチアイスなんて登攀対象として捉えることもありませんでした。
カナダで修行して少しは自信がついて、こんな素晴らしいルートにトライできるようになったということが本当に嬉しいです。

次はあんなルートやこんなルートがやりたな!
おらっちガンバ!

神津牧場で登って千波の滝敗退して岩根山荘に転進

土曜日はチッペが用事があって珍しくパートナー難民だったのでミキティ・かっつんパーティーに混ぜてもらって神津牧場でした。
神津牧場は数年前に行ったけどアプローチを忘れていて2時間ほど彷徨ってしまった。
にもかかわらずインディアンサマー到着はギリギリ1番。
さささっとトップロープ2本かける。僕がシャイアンでミキティがアパッチ。

のつもりが、思うように登れない。
カナダから帰ってきて塩沢登った後は、2週連続でスキーだったので感覚が鈍ってしまったか。
6本のスクリューを使い切りなんとかシャイアンにトップロープ設置。

この後はもう1パーティーが加わり、3本のトップロープをシェアしつつ色々なラインで遊んだ。コンパクトな滝ながらベルグラ、ドライ、氷柱と楽しむことができました。1番難しかったのは岩を使わず氷柱を裏側から登るラインかな。
写真は岩から氷柱に移るライン。

CIMG9565.jpg

一度帰宅し、翌日はチッペと千波の滝。
アプローチは沢をつめて30分。楽勝。
だと思っていたらとんでもない。水の流れる滝の高巻きが大変。右岸の凍った土壁のトラバース。落ちたらヤバい系。アイゼンにダブルアックスで突破しました(あとで調べたら左岸の方が良かったみたい)。

で、到着したらこんな感じ。

16427687_1267686503308881_2500907294604293687_n.jpg

あらあら。残念。
下山は少し登り返して登山道から。次回はアプローチも登山道からにします。

午後から天気が崩れる予報なので岩根山荘に転進。
最初はアイスやったけど穴だらけでなんだか虚しい気分になったのですぐにドライ。
D6まではオンサイト。
D7+は全くできず。こんなに差があるのか。ランジ以外に活路を見いだせないような距離感なのですが、何か特殊なムーブがあるのでしょうか?テープの貼り忘れを疑ってしまいました。

昨日はジムで登ったんだけど、なんだか調子が上がらず。
いつもは自然にできている「体を壁から離して距離を出すようなデッドポイント」がなんだかぎこちない感じ。ドラツーの弊害かとも思うけど、これも総合的に成長するための過程でしょう。
さて、春からはフリーで成果を出したいのでそろそろ体の準備もしないとな。と言いつつラーメンと肉ばかり喰らうのでした。

山中伸弥先生の講演を聴いた

昨日はiPS細胞で有名な山中伸弥先生の講演を聴きました。

医学生向けの講演だったのでサイエンティフィックな内容はほとんど無いにも関わらず、とても充実した内容でした。



内容についてぐだぐだ記してもしょうがないので、山中先生が「絶対に覚えて帰ってね」と言っていた2つのことを紹介します。

1つめは英語の勉強をすること。
これは最初から最後まで言い続けていました。山中先生は30歳から4年間米留し、その後もずっと英語で仕事をしているにも関わらず今でも英語で苦労しているそうです。おそらく、僕から見たら不自由無く英語を使っているように感じるんだろうけど、それでも英語で苦労しているってことは、僕の英語のレベルでは到底やっていけません。
僕が真面目に英語をはじめたのは2年前の30歳の時です。山中先生が米国に行ったのと同じ年齢です。
大学院にいる間に何とか研究者として恥ずかしくない程度の英語力は身に着けたいものです。
というか、ネイティブってせこくないか?ノンネイティブが一生懸命英語の練習をしている間に、奴らは研究を進められる。ネイティブEnglishスピーカーは生まれながらに研究者として有意な立場に居るんです。ま、しょうがないか。

2つめはVision and hard workが大切と言っていました。
日本人はhard workは得意だけどvisionを持たない、と。visionを持つことで医者として研究者としての仕事が充実する、と。
僕は大学院生としては自分の研究のvisionを持っている方かなと思っていますが、もっともっと具体的なvisionを持つべきでしょう。それからhard workはまだまだ。
僕にとってのworkは研究活動だけではなく山に行くことも含まれています。
一心不乱に勉強し、一心不乱に登る、そんな大学院生活を送りたいです。
なんだかワクワクするね!

ってことで、週末はアイス。
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いつも笑顔のペコマです!

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