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山岳医の講習会にスタッフとして参加した

三連休は山岳医の講習会のスタッフでした。

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山岳医というのは正確に言うとDiploma in Mountain Medicine (DiMM) という国際基準を満たす資格です。
この資格の特徴として「山岳救助隊と一緒に行動できる登山技術が求められる」という点があります。
今回の講習会では夏山登山技術の検定を行いました(このような講習会を6種類受講し、全てに合格しないと資格を得られない)。

日常的にマルチピッチクライミングを楽しんでいる受講生にとっては難しい内容では無いけど、ジムでロープワークの練習をしているだけでは中々合格できません。
山岳医になるために一生懸命山に行き、経験を積んで、検定に臨む受講生がたくさん居ます。
そして全ての検定に合格すれば山岳遭難の現場で活動する登山技術を持った医師が誕生するのです。

しかし、残念ながら日本では山岳医が現場進出する機会はあまりありません。
せっかく手にした山岳医の資格ですが、それを活かせる場面はほとんど無いのが現状です。

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日本の山は非常に魅力的です。
四季の移り変わりに応じてこれほどダイナミックに景観が変化し、様々なアクティビティを楽しめる山域は世界的にも珍しいと思います。世界中のクライマーやスキーヤーやハイカーが日本の山を訪れ、日本が山岳大国として発展することを僕は願っています。
そのためには山岳遭難の減少や救命率向上は必須条件です。



現場進出する能力を持った山岳医。
彼らが山岳遭難減少や救命率向上に貢献するための方法を追及しなければならないと強く感じた講習会でした。

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山でのファーストエイド

先週末は神奈川県山岳連盟主催のファーストエイド講習会に講師として参加しました。
昨年に続き2回目の講師ですが、貴重な機会を頂き大変ありがたい限りです。

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さて、前回もそうでしたが、たった一日で一般登山者に何を教えるべきなのか?非常に悩みました。

これまでファーストエイドというと、「胸骨圧迫や人工呼吸のような心肺蘇生法」と「包帯や副木の使い方のような応急処置」に分離していたような気がします。しかし、山で救命率を向上させるためには心肺蘇生法だけ知っていてもダメだし、応急処置だけ知っていてもダメです。町であれば救急隊員が行っているような「評価」や「判断」や「処置」を、山では一般登山者が行う必要があると言うことです。
しかし、そうは言っても一般登山者が救急隊員と同じことができるはずがないし、ましてやそれを一日の講習に凝縮するなんて不可能です。

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今回は3SABCDEに従いながら、低体温症と熱中症の患者に対応する練習をしましたが、やはり1日でやれることの限界を感じました。だからと言って3SABCDEを省略して、保温や冷却を実習するだけでは救命率向上に対する僕の信念に反します。

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スタッフの方々もとても熱心に模擬患者等を演じてくれて、とても良い実習ができたように思います。
1日で完結させるのはなかなか難しいですが、今後も自分のスキルを高めながら山での救命率向上に貢献していきたいです。
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