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瑞牆で蒼天攀路を登った

昨日は瑞牆の小ヤスリ岩にある「蒼天攀路」に挑戦してきました。

数年前にM目さんに「ぜひトライしてみて!」と進められていたルートだけど、調べるとどうも怖そうで行きたいと思いながらも何かと理由をつけてトライしなかったルートです。

今シーズンは憧れルートを全部登っちゃえスペシャルなので、とりあえずやっちゃいました。

結論から言うと、素晴らしい!ルートでした。
(詳しい情報は「尾根のむこう」に近日中にUPするので、ここでは割愛します。)

1ピッチ目と2ピッチ目はチッペがリード。
この2つも独特で面白い!特に2ピッチ目のワイドは難しくないけど頭がこんがらがる感じ。

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そして核心の3ピッチ目(5.12b)は僕がリード。

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オンサイトを狙って気合いを入れていたけど、なんと2ピン目クリップ前にフォール。びゅーんと空間に斜め飛びを楽しみました。ここはそんなにう難しくないはずだけど、緊張していてうまく体のバランスがとれていなかった。
その後は心がよれて(僕の弱点)各駅停車。
それでも、それなりの緊張感があります。特に3ピン目を取る前なんかはみんながブログ等に書いている通り、落ちたら空中を舞う事になるでしょう。
ムーブ解決に手間取った所は2カ所ぐらいか?どれもムーブ強度はそれほど高くないです。
そして最後のガバを掴むムーブが超かっこいい(僕の場合)!こういうムーブを小ヤスリ岩の頂上直下で繰り広げちゃうなんて、思わず声を上げちゃいます。

そして頂上は10人以上ビバーク可能な平らな広場!

十一面前衛壁、正面壁、奥壁、瑞牆本峰、大ヤスリ、大面岩、カンマンボロン、植樹祭広場、南アルプス、富士山、八ヶ岳、全て丸見え。十一面のクライマーとは普通におしゃべりできます。コールも筒抜け。

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ボルトルートよりもナチュプロで登れた方が理想的ではあるけど、蒼天攀路のような気持ちがいいルートなら、これからも積極的に登りたい!

まだ時間があったので小ヤスリ基部のショートルートで遊んだ。5.10cのクラックにヒーヒー言ったりして、それもまた愉快。

さーて、いよいよ5.12がからむ世界に突入です。
次回は「アレアレア」かな?楽しみ!
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錫杖で「見張り塔からずっと」と「黄道光」を登った

久しぶりに錫杖で登ってきました。
クライミングの内容については「尾根のむこう」
にUPしたので、そちらをご覧下さい☆

「見張り塔からずっと」は錫杖山頂に立つことができ、この岩場の概念を知るのに最高のルート。
「黄道光」は垂壁、クラック、ハングの総合力が試される好ルート。

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※写真は山頂のチッペ

2つの異なるタイプのクライミングができて充実した2日間でした。
特に、2日目の「黄道光」は集中した登りができて、久しぶりに満足感を得られました。

今シーズンはフリーマルチと決めていたものの、GWの怪我の影響や、天気の影響で、自分としては岩に実力をぶつけられていないように感じていました。
今回の錫杖も天気予報が悪く「とりあえず偵察」ぐらいの気持ちでいました。
しかし、2日目の予報は快晴!やるしかない!俄然テンションが高まり、本気でOSを狙おうという気持ちの整理がつきました。

そして実質1p目(5.11a)のチッペの登りを見て、さらに気合いが入りました。
ガバカチマッチから遠い右上の棚を取りにいく部分。最初は冗談で「飛んであの棚を取りに行って、足ブラでマッチしてマントルでしょ!?」なんて話してたんだけど、実際にチッペのムーブはそれに近く、見ている僕は山の壁でこんなムーブをしているチッペに感動しました。
そしてその後も緊張するムーブが連続する中、見事OS!

続いて「山登魂」のI見氏がトライする5.11cの核心ピッチ。

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ジムで登っている様子からして「岩場で強そうだな」と思っていたけど、まさにその通りで、ジワリジワリと確実にロープを伸ばして行きます。
僕とI見氏とは年代も実力も経験も近いようだけど、僕との違いは「魂の登攀」を実行するという部分です。
今回も内なる闘志がザイルから伝わってくるようなクライミングで見事OS!

そして僕の番。
正直、50mの5.11b/cを確実にOSできる自信はありません。
しかし前の2人のクライミングを見てしまったら、テンションなんて言えるわけがありません。

「登れなくても、落ちるまでは登ろう。」
2人にとっては当たり前のことでも、心の弱い僕にとっては大きな覚悟です。

ボルトに導かれながら、快適に登るものの、クラックに突入する周辺でホールドが途絶える。
しばらく逡巡し「お願いします!」と下に声をかけて突っ込む。
クラックは案外良くて、ホッとしてカムでプロテクション。核心の1つは超えたかな?でもまだ半分も登っていない。
クラックは少し嫌らしくなってきて、手も張ってきた頃、ガバに到達。ふう、ふう。呼吸を整える。
ハングはすぐ上に迫っている。気合いを入れ直して、ハング横のワイドクラックに突入。ここが一番落ちそうだった。「落ちるかもしれません!」と叫ぶと下からは「ガンバ!」の声が。
(絶対に落ちるものか!)
強引に足をあげてハング上に立つ。よし、いいぞ!
ここで十分休んだらあとは5.11aの2つ目の小さなハングを超えるだけ。見た目はガバガバ。これなら行ける!
ガバでぐいぐい登り、ハングを抜けて垂壁パートに立ち、終了点が見えた!あと3m!
しかしホールドがわからない。ガバが消えてしまった。手は滑るし徐々にパンプしてくる。
ああ、もう行くしかない!必死で右手をデッド気味にガストン。体が岩から離れていくのを感じたが、右手は止まっていた。そこから数手、もうホールドを探る余裕はなく、とりあえず触った部分を全力で保持して足をあげる。
目の前に終了点があった。


※写真は空中懸垂中の僕の陰

正直、難しいムーブがあったわけではありません。
傾斜も緩いし、所々、完全レストできます。恐らくこのムーブ強度で落ちる事は無いと思います。
それでも大きな充実感を得られるのは、一緒に登る仲間や、雄大な景色や、地上150mという高度感や、オンサイトという緊張感などが影響しているのでしょう。

澄み渡る北アルプスの空気に包まれて、とても楽しいクライミングができました。
よーし、次は「北沢デラックス」だ!
おらっちガンバ!

小川山でセレクションと南稜神奈川を登った

先週末は「マルチをやってみたいです!」というベッチと一緒に小川山に行ってきました。

まずはキャンプ場でマルチのシステムをお勉強。
ちなみに初登場(?)のベッチさんは、学生自体はフェンシング日本代表で、今はボルダーニ段ならオンサイトできそうというスーパーボルダラーなのです。

マルチピッチというのはとても楽しくて気持が良くて大好きだけど「ミス=死」という危険が内包していることは否めません。だから、僕は安易に人を連れていかないし、本当はプロに正しい技術を習うべきだと思っています。

けど、さすがベッチ。物凄い集中力で僕の説明を聞いてくれて、わからない所は納得行くまで質問してくれるので安心して連れて行けました。もちろん、クライミング能力には何の問題もないし。

まずはこれまた大好きなセレクション。
何度登っても爽快!ベッチは2ピッチ目のスラブで怖がってたけど、スピードも安定感も素晴らしい。やっぱりボルダリング能力が全てのクライミングの基礎だよな。
順番待ちで他のパーティーの初心者なんかと「僕も初心者なんですぅー」なんて雑談してるんだけどさ、登り出すと凄いのね。「カチありましたー。」とか言って、そこにホールド見出せるのはあなただけですよ、みたいな。

おりてきてクジラ岩で少しだけボルボル。
ベッチが2撃した「穴社長」は相変わらず僕は登れず。
ベッチは「穴会社」がいい感じ。
うーん、ジムよりも差が広く感じる。頑張らないとな!

焚火でカレー作ってハンモックで就寝。

翌日は何稜神奈川。
もうマルチシステムも慣れた物で、サクサクと登る。せっかくだから3峰の頂上まで行ってみたけど、頂上周辺のロープの使い方とかビレーの方法なんかが1番嫌らしかったです。
登れる人と一緒だったからいいけど、これが本当の初心者だったらどうやって安全に通過できるか、今でも悩んでる感じです。

超激混みの小川山だったけど、ベッチも楽しんでくれたようで良かったです。
何より「山に登るためにクライミングをするんですね!」と言ってくれたのが良かった。
そう!それこそクライミングだよね!
僕はボルダリングと残置の無いマルチピッチが好きです。
この二つはほとんど同じような物だと思ってます。
その事をボルダラーのベッチと語り合えたのが1番の収穫でした。

さ、今週末は錫杖かな。
楽しみ!

瑞牆の大面岩でニューモンタージュを登った

昨日はニューモンタージュをチッペと2人で登りました。
このルートはずっと憧れていたけど、天気に恵まれずなかなか行けませんでした。
実際に行ってみると、思った以上に木登り系で、やはり日本にヨセミテは存在しないことを再確認したわけだけど、それはそれで凄く楽しいクライミングでした!

1p目 Ⅳ級 ペコマリード
湿ったチムニー。木を駆使する。

2p目 5.7 チッペリード
またまた湿ったチムニー。右フェースにボルトがあるが、右フェースに出る方法がわからず、濡れた壁を木登りでビレイ点へ。これで正しいのか?

3p目 5.9 ペコマリード
土の詰まったクラック。始めの20mぐらいはカムではプロテクションがとれない。クラック内の木の根っこでプロテクション。これだけでどんなクラックか想像付くよねw5.9というグレードでは表せない難しさが満載。
45mぐらい伸ばしてハンガーボルトのビレー点に辿りつくけど、けっこう消耗。

4p目 5.11a チッペリード
お楽しみのダイクトラバース。チッペは軽々オンサイト!マラ岩のロッキーロードのトラバースを3倍ぐらいの距離にした感じかな。爽快!

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5p目 5.11d ペコマリード
核心のハング越え。気合を入れてオンサイトを狙ったけどフォール。カンテスローパーがヌメって困った。
昨日のコンディションだと僕の場合はけっこう思い切ったデッドポイントが必要で、まあ、オンサイトできなくてもしょうがなかったかな。わかってしまえばそんなに難しくはない(ボルダー3〜4級ぐらい?)。

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ハングを越えると、こんな所だったの!?って感じのナイフリッジ。めっちゃ気持ち良い!

6p目 5.10 チッペリード
気持ちの良いカンテは徐々に気持ち良くない雰囲気へ。

7p目 5.11a ペコマリード
木の詰まったルンゼの横の幅1.5mほどのフェースと、その端のカンテ。うーん、なんというか、美しいフェースなんだけど、狭い。そして難しい。もうヌメってヌメって最後の方は左の木を使ってしまった。しかしチッペは軽々岩のみでフォロー。すげえな。

8p目 5.10c チッペリード
汚いフェースからちょっとしたハング越え。このハング越えも楽しい。

あとは歩いて頂上へ。
頂上からは十一面岩と小ヤスリ岩がどんっと広がって素晴らしい眺め。ベルジュエールとか山河微笑とかに取り付くクライマーもはっきり見えるし、会話も可能。

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ほぼ同ルート下降。
もう1本やりたかったけど、昨日は時間制限があったため下山。

そして、CSBP(チッペのサプライズバースデーパーティー)へ!
チッペも喜んでくれたみたいだし、最高の夜でした!

さて、次はどこを登ろうかな!
早急にやりたいのは「蒼天攀路」「ワイルドアットホーム」「アレアレア」。
あとは最近流行の瑞牆継続登攀も計画したいな。すっげータフなやつ。
そんで10月には錫杖合宿を予定しているので「北沢デラックス」やってやるでぇ。

小川山と瑞牆山

2週連続で小川山と瑞牆山で登りました。
今シーズンはフリーマルチに力を入れてるんだけど、天気が悪くてなかなか狙ってるルートに行けませんが、それでも岩に触れるだけで幸せです。

まずは小川山の烏帽子左稜線。山岳医仲間のT先生と。
小雨の降る中スタートだったけど、その後は天気も良くて快適でした。
ルートも思ったよりは安定していて、陽気に登れます。

トポでは18ピッチだけど、5.6以下はコンテでいいでしょう。
5.7のハンドクラックと最後の5.8のチムニーはなかなか綺麗ですよ。
けれど僕的に最高のピッチはこの写真。



おお、すげえ!
って思わず声を上げちゃいました。

登攀時間は4時間30分。
途中で懸垂2回でした。僕はアプローチシューズで登りました。
簡単だけど長いし懸垂もあるので初心者だけで行くのは難しいけど、誰かに連れてってもらうならかなり気持ちが良いルートです!

夜は肉を喰って翌日は瑞牆。
Kさんを加えた3人で大面岩左稜線へ。

P8230061.jpg

最終ピッチを勘違いしていて左の森の中に入ると立派なチムニーがあります。
僕はてっきりそれが5.7チムニーからの5.10aOWだと思ってたんだけど、やけに難しいし、あるはずのボルトが無くて敗退。しょうがない、次回はでかいカム持参でリベンジするかと思ったら、ルートは右なのね。
ということで、なかなか完登できない大面岩です。

翌週は雨予報だったけど、とりあえず瑞牆へ。
駐車場敗退。家に戻る。

翌日は天気予報と睨めっこしつつ小川山へ。
ビチョビチョでも登れる烏帽子左稜線へ。まさかの2週連続。
チッペと2人で3時間30分。

そのまま屋根岩2峰南稜というマイナールートへ。
100岩のフリーマルチには載っています。
取り付きは明らか。
どうやら5.10台ぐらいのルートも開拓されているようでルーファイで悩む。
ま、登れるところを登ればいいのでしょう。
セレクションのトラバース前に合流。先行パーティがいたのでルンゼを詰めてショートカットし終了。
このルートはあんまり面白くないかな。

ちょっとボルダーやって終了。
1日だけだったけど25ピッチ分ぐらい登ったのでまあまあ満足。

しかーし!
今週末こそは晴れてほしい!
本当に満足する岩登りがしたい!

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いつも笑顔のペコマです!

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